梅雨明けが早い沖縄・奄美地方は、初夏の旅行にぴったり!

雨模様の日が続いてじめじめする梅雨は、何となく気分もどんよりしがち。
そんな憂鬱な気分におさらばして、リゾート気分でのんびりリラックスしたい! と思う方も多いのではないだろうか。

沖縄・奄美地方は梅雨入りが早い分、梅雨明けも6月下旬と、7月下旬の本州に比べて早いので、初夏のおでかけにぴったりのスポットだ。

今年の4月下旬に奄美地方を訪れた際の体験を交えつつ、沖縄・奄美地方の魅力をお伝えする。

初めての奄美群島プチ旅を満喫!

先日、人生初の出張で奄美群島を訪れた。
これまでの国内旅行では、南の方面は屋久島までしか行ったことがなく、奄美群島を訪れたのも人生初だった。

出張とはいえ遊ぶ時間も多く、徳之島と沖永良部島をめぐることができた。そんなプチ旅の様子を少しご紹介しよう。

徳之島の観光スポットと魅力

鹿児島空港から定員50人ほどの小さな飛行機でまず向かったのが徳之島だ。

徳之島は奄美群島の中で奄美大島の次に大きな島で、群島のほぼ中央に位置する。

アマミノクロウサギなど貴重な動物や、オビトカゲモドキなど島の固有種といった多様かつ希少な動植物の宝庫で、2001年には奄美大島、沖縄島北部及び西表島と共に、世界自然遺産にも登録されている。

また水によって浸食されたカルスト地形が発達しており、数多くの鍾乳洞がある他、島内のあちこちで独特な景観を見ることができる。

今回鍾乳洞には行かれなかったが、お昼過ぎに訪れたヨナマビーチでは海の美しさを堪能することができた。

出典:PIXTA

トライアスロン会場にもなっているというビーチはかなり綺麗に整備されており、山の深緑と透き通ってサファイアブルーの海のコントラストが鮮やかだ。
海水は触ってもそんなに冷たくなく、砂浜もさらさら。
白い砂に混じって貝殻やサンゴの死骸が無数に落ちていた。

ビーチの近くには死んだ珊瑚が海上に突き出て岩みたいになっている奇怪な景観が広がり、その不思議さに驚嘆した。

徳之島は牛同士を戦わせる闘牛も有名なのだが、日程の関係でこちらも見られなかったのが残念だ。

産業面ではサトウキビとじゃがいもの栽培が盛んで、おみやげ処には黒糖を原料とするお菓子や黒糖焼酎が並ぶ。他に、みそ豆やサーターアンダギーなども随所で目にした。

ちなみにサーターアンダギーのサーターは砂糖を意味しており、甘くないただの“アンダギー”も存在することを初めて知った。

子宝の島とも言われるこの島を歩いていると、若者を多く見掛け、新しいおしゃれなお店も散見された。
レトロな景観の建物が多く、雰囲気のよさそうな喫茶店もいくつも目にしたので、街をぶらぶら散歩するのも楽しそうだ。

沖永良部島の観光スポットと魅力

徳之島から、鹿児島と那覇を結ぶフェリーで向かったのが、沖永良部島だ。

沖永良部島は隆起サンゴ礁によってできている島で、島の周辺もサンゴ礁となっている。かつては島全体が海に下に沈んでいたと考えられているそうだ。

徳之島同様、カルスト地形が発達しており、国内で2番目の規模を誇る全長約10kmの大山水鏡洞をはじめとする鍾乳洞が数多ある一方で、徳之島と比べると地学的多様性は少ないという特徴がある。

沖永良部島でも鍾乳洞に行くことは叶わなかったが、荒波で浸食された隆起サンゴ礁から潮が吹き上げられる“フーチャ”と呼ばれる洞窟を見に行った。

風がとても強く、一歩間違えれば海へ真っ逆さま、というスリリングな状況で、荒々しいサンゴ礁の姿に自然の驚異を垣間見た思いだ。

反対に波の穏やかなビーチはのどかで美しく、ダイビングポイントも多い。
沖永良部島はウミガメの産卵場所となっているため、その姿も頻繁に見られるとのことだ。

文化的には沖縄と薩摩国の影響が見られるとのことで、コンビニやスーパーでスパムのおにぎりが売られていたり、町中に西郷隆盛像があったりごちゃまぜ感が面白い。

徳之島より小さく人口が少ないため、活気はあまり感じられないが、その分ゆったり過ごせるし、廃墟が多くて寂れた感じにわたしはわくわくして楽しかった。
ただし、街灯が少ないので、夜道を歩く時はちょっと注意した方がいいだろう。

おみやげは豆や黒糖など徳之島と似通っている印象を受けたが、島独自の郷土料理などもあるそうで、今度訪れたらそういった食べ物も試してみたい。

憧れの沖縄・奄美地方の魅力を再確認する

今回の訪問では、観光もできたとはいえやはりメインは仕事だったので、今度は完全プライベートでゆっくり訪れたいと思っている。
特に沖縄は、ずっと行きたい気持ちがありながらまだ行けていない憧れの土地だ。

沖縄地方と徳之島と沖永良部島以外の奄美群島の見どころも、ここで改めて確認しておこう。

なお、沖縄・奄美地方は梅雨の後少しすると台風シーズンがやって来る。
台風は7~9月がピークだが、上陸しても長くて3日程度で抜けていくことがほとんどだ。
旅行の計画を立てる際には、天気予報をこまめにチェックして。

沖縄の魅力と見どころ

南西諸島の島々で構成される沖縄は、年中温暖な気候で、日本屈指のリゾート地
独自の文化や歴史的背景が要因となり、多様な見どころ・観光スポットが集まっている。

まず、中国と日本の影響を受けながら発展していった琉球王国の遺産。
残念ながら有名な首里城は2019年に焼失してしまったが、沖縄には他にも琉球王国の史跡が点在している。

沖縄の世界遺産 今帰仁城跡(出典:PIXTA)

そして第二次世界大戦末期の沖縄戦を伝える史跡や遺跡も外せない。
戦後のアメリカ統治によって浸透したアメリカ文化も、現代の“沖縄らしさ”のひとつになっている。
無論、豊かで貴重な種も多い自然環境も大きな魅力だ。

小さな島が沢山集まっていて移動が大変そうなのと、沖縄本島内部も車がないと不便そうで、なかなか踏ん切りがつかずにいるのだが、今年こそ行けたら…と思っている。

奄美群島の魅力と見どころ

先日初めて訪れた奄美群島。
徳之島と沖永良部島も、今回は仕事だったため次回はプライベートで訪れたいし、せっかくなら他の島々も巡ってみたい。

奄美群島は鹿児島県奄美市に属する島々で、そのうち人が住んでいるのは奄美大島・喜界島・加計呂麻島・請島・与路島・与論島、そして徳之島と沖永良部島の8つ。

奄美大島から見る加計呂麻島方面(出典:PIXTA)

基本的には南下すればするほど琉球文化の影響が色濃くなっていくそうだが、奄美独自の伝統行事や伝統芸能や、本土に近しい文化も多々あるらしい。

奄美地方の中で最も大きな奄美大島は、アマミブルーと称される青い海と、原生林が広がる自然豊かな土地。ウミガメが産卵のために訪れる砂浜もある。
その他の島々も、奄美地方全域が亜熱帯気候で、貴重な固有種が生きる土地だ。

今年の初夏は、沖縄・奄美地方で過ごしてみない?

美しい自然の中に身を置いて、南国で心も体も癒されたい。
沖縄・奄美地方への旅は、そんな願いが叶いそう。

のんびりゆったり過ごすもよし、もちろん行きたい場所を定めてがっつり観光するのもよし。
今年の初夏は、自分を労わる旅行に出掛けてみてはどうだろう。

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南かいりさん
筆者:おだりょうこ
筆者:逆盥水尾

逆盥水尾

さかたらいみおと読みます。昭和の少女漫画が好きで、最近はもっぱら漫画を読みふけりながら普及活動をする日々です。