星に包まれて、感性を取り戻す時間。西表島の浜辺で夜空を見上げる秋旅へ

夜空を見上げることを、しばらく忘れていた。

スマホさえあれば昼夜問わず楽しめる娯楽が増え、都会に住んでいると街明かりで星が見えない。時間感覚がだんだんと曖昧になって、気づけば目の前のタスクをこなすことで精一杯。そうして過ごすうち、心はいつもどこかへ置き去りになっていないだろうか。

溢れそうな星空に浸り、“いま”を感じることに立ち返る時間が、“わたし”をきっと整えてくれる。

星を見上げるためだけに、旅に出てもいい

忙しさがひと息ついたら、体をゆるめる時間がほしい。そんなときはあえて予定を詰め込まず、「ただ星や海を眺めたい」という一心でどこかに向かう旅があってもいいと思う。

日中は旅先の空気やグルメを満喫して、夜になったら宿泊先で空を見上げる。スマホで思い出の写真を少し撮ったら、あえてしばらく手元は見ずに、現実から離れてぼんやりする瞬間をもつのもいい。

五感が研ぎ澄まされて、遠くの波音や草木のささやきが心の奥をそっと揺らす。感覚はクリアになっていくのに、どこか緩やかな時間の流れに身を任せるそのとき、自分の感覚と向き合う余白が生まれる。

西表島の浜辺で“感性”を見つめ直す夜

世界自然遺産（※）・沖縄県の西表島に位置する「西表島ホテル」で、今年も星空を楽しむイベント「Iriomote Starry Night」が開催される。期間は2025年10月1日〜11月30日。

日本屈指ともいえる美しい星空の下、ホテル前の浜辺にて波音に包まれながら、何万光年先まで想いを馳せるような“特別なひととき”を体験できる。

10月ごろの西表島は、平均気温26℃と温暖な気候。夏に比べて日没が早くなり、ウミガメの産卵時期がひと段落したシーズンにあたる。夕食後のくつろぎ時間にも過ごしやすい環境で星が見られるのがうれしい。

※参照：星野リゾート公式HP

星空観賞の空間づくり「月ヶ浜」

イベントの舞台は、ホテルの目の前に広がる「月ヶ浜」。ビーチには寝転べるマットやクッションが用意され、水平線から頭上まで広がる星空と波の音に漂っているような感覚に浸れる。

自然のささやきや頬に当たる潮風に身をゆだねながら、ゆったりと星を見上げるのは贅沢な時間だ。深呼吸して“いま”に集中すれば、眠っていた自分の感性が息を吹き返す気がする。

星空イメージのオリジナルドリンク

2025年は新たに、夜の海や星屑をイメージした2種類のドリンクも登場。ブルーやルビーレッドの幻想的な色合いで、夜空とリンクするような感覚に誘われる。

お気に入りの一杯を手にすれば、星を眺める時間がよりいっそう豊かになるはずだ。

宿泊者全員でつくる空間演出

星空保護区®（※）にあたる西表島の魅力を最大限に引き出すため、ホテル館内でも光のコントロールを実施。21時以降は客室やレストランを含めた館内の遮光カーテンを閉めるように案内される。

敷地内の明かりを抑えることで、より深く星空に没入できる環境。宿泊者みんなで演出する舞台が、星の光を際立たせる。

※「ダークスカイ・インターナショナル」による認定を受けた、西表石垣国立公園に位置。雲がなければ、88星座中84の星座や、21個の1等星すべてが見られる場所。

イベントの参加対象はホテル宿泊者のみなので、秋旅のスケジュールは早めにおさえておきたい。

施設概要