没入感半端ない!超有名じゃないけどおもしろい長編海外ドラマ5選

長編(シーズンが多い)の海外ドラマが好きだ。

シーズンが多いということはそれだけ人気があっておもしろい証拠だし、回を重ねるごとに登場人物たちやストーリーへの思い入れも深くなり、より没入できるからだ。

そんな私がおすすめする、超有名ってわけじゃないけどおもしろい長編海外ドラマを紹介したい。

すべて5シーズン以上&吹き替えあり。Netflix (ネットフリックス)・Hulu(フールー)・Prime Video(プライムビデオ)で観られる作品だ。

あらすじや見どころとともに、私の推しキャラも紹介するので、ぜひ、時間がたっぷりある長期休暇に楽しんでみて!

絶景に魅了される!アメリカ版北の国から
『ヴァージンリバー』
(現在6シーズンまで配信・Netflix)

あらすじ

都会で看護師をしていた主人公のメリンダは、ある出来事をきっかけに人生をやり直そうと田舎町「ヴァージンリバー」に越してくる。その町で起こるさまざまな騒動や町の人たちとの触れ合いを描くヒューマンドラマ。

見どころ

とにかく景色が美しい!ヴァージンリバーという大きな川が流れている山奥の町という設定なのだけど、自然がとんでもなく美しいのはもちろん、町の人々が暮らす家や庭も全部レトロで可愛らしい。こんなにも美しい場所で暮らせたら幸せだろうなぁと、見るたびに思ってしまう。

ストーリーとしては、「アメリカ版・北の国から(恋愛多め)」だと思っている(ちなみにNetflixの紹介欄には「西海岸版Dr.コトー診療所」と書かれている)。人々の絆、家族、愛、友情、生老病死が感動的に描かれているので、ヒューマンドラマやラブロマンスが好きな人にもおすすめ!

私の推しキャラ

元女優という肩書きを持つ町の住人・ミュリエルを推したい。一見ちょっとお高く止まったおばちゃまに見えるけど、じつは芯が強くて、それでいて愛らしさもあって、こんなふうに歳を重ねたいなと思うキャラクター。

成り上がり系が好きなら絶対ハマる!
『クイーン・オブ・ザ・サウス ~女王への階段~』
(全5シーズン完結・Netflix)

あらすじ

メキシコの路上で両替商として働いていた主人公・テレサが、最底辺の麻薬の運び屋から南北アメリカ大陸最大の麻薬カルテルのボスに上り詰めるまでを描く物語。

見どころ

貧乏でなんの後ろ盾もないテレサが、賢さと度胸と人間性を武器にのし上がっていく様が痛快。テレサは若くて美人なのだが、いわゆる女の武器みたいなものを一切使わずのし上がっていくのも好感が持てる。話はベタだけどそれがまたよくて、ハラハラドキドキしながら長時間見てしまう。

私の推しキャラ

テレサの右腕で、料理上手な殺し屋・ポテと、イカれた密輸業者・キングジョージ。どちらも気のいいおじさんで、とにかく嫌なやつや悪人ばかり出てくるこのドラマの中では癒しキャラなのだ(とはいえポテはカルテルのメンバーだし、ジョージだって裏社会の人間なので、いい人とは言えないのだけど…)。

腰を据えてじっくり楽しみたい!
『BOSCH/ボッシュ』
(全7シーズン完結・Prime Video)

あらすじ

LA市警の敏腕中年刑事ハリー・ボッシュが、ロサンゼルスの街で起きる殺人事件を捜査するハードボイルド系ミステリードラマ。

見どころ

派手な事件を扱うわけではないが、仕事に対しては妥協を許さない(だからこそ確執を生んだり揉めごとになったりする場面も多々ある)というボッシュの人柄と、事件そのものの深みもあり、腰を据えてじっくり観たくなる刑事ドラマ。

そしてなによりボッシュの自宅がすごすぎる。山の上に建った一軒家(ボッシュは独り暮らしなので家自体は大きくない)に住んでいるのだが、リビングが全面ガラス窓になって、LAの夜景を独り占めできるのだ。海外ドラマを観ていると、避暑地にあるとんでもない豪邸とか、ニューヨークのペントハウスとか、すごい家はいろいろ出てくるけど、どこに住んでみたいかと言われたら絶対ボッシュの家だ。その絶景はぜひドラマでチェックしてほしい!

私の推しキャラ

個性あふれるLA市警の同僚たちも魅力的なんだけど、やっぱりやり手弁護士のハニー・チャンドラーだろうか。最初はボッシュと敵対する立場でとても嫌な女性として描かれるが、シーズンを重ねるごとに彼女のキャラクターが変化していく。登場人物のキャラ変(良くも悪くも)を楽しめるのも、長編ドラマの醍醐味じゃないだろうか。

重厚かつ味わい深いクライムサスペンス
『埋もれる殺意』
(現在5シーズンまで配信・Huluなど)

あらすじ

ロンドンのビショップ署に勤務する主人公キャシーが、相棒のサニーやチームメンバーとともに未解決事件を捜査していくイギリスのクライムサスペンスドラマ。

みどころ

毎シーズン古い遺体が発見されるところから始まり、その遺体をもとに未解決事件を捜査していくストーリーなのだが、とにかくミステリーとして重厚なのだ。なぜ事件が起きたのか、なぜ殺人が起こったのか、なぜ遺体が発見されなかったのかなどをキャシーたちが追うのだが、事件の背景には、差別や貧困、家族のあり方といった社会問題が関わっている。けして明るく楽しく観られるドラマではないが、事件に深みがあるので、集中して見続けられる(見続けてしまう)作品。

私の推しキャラ

いない。どんな作品にもだいたい一人や二人は目立つキャラとか変わったキャラがいて、その人が出てくるところだけちょっと明るくなったり癒し的な空気になったりするものだと思うが、『埋もれる殺意』には、そいうキャラクターは一人も出てこない。もちろん登場人物それぞれにキャラクターはあるのだが、どの人もけして突飛ではなく、「あ~、こういう人いるよね」と感じさせるリアリティがある。キャラではなく緻密なストーリーで見せる、上質なドラマなのだ。

ドキドキハラハラが止まらない!
『ホームランド』
(全8シーズン完結・Netflix)

あらすじ

主人公はCIA職員のキャリー。かなり優秀な職員だが双極性障害を抱えており、それが原因でトラブルになることも。そんな彼女が、世界中で起こるテロ事件を捨て身で捜査していく物語。

みどころ

8シーズンのうち、1~3はひとつのテロ事件を中心に話しが進み、以降は1シーズンごとに追う事件(テロ)が変わっていく(もちろん前シーズンの話を引きずっていく部分はある)のだが、どのシーズンも見ごたえがあって、長編ドラマによくある「なかだるみ」とか「ネタ切れ」感が一切ない。なにより、ラストシーンが見事!『ホームランド』らしさ、キャリーらしさあふれる最後は必見。私は今まで観た海外ドラマの中で『ホームランド』が一番好きだ。

私の推しキャラ

作品が好きすぎて、推しキャラがいすぎて選べないので、ここではあえて「ダメキャラ」にフィーチャーしようと思う。このドラマには、極悪非道のテロリストとか、自己中心的な政治家とか、腹立たしいキャラクターはたくさん出てくるのだけど、私がダントツでダメと思うのが、シーズン4に出てくるデニスだ。とにかくダメ。シーズン7に出てくる動画配信者のブレッド・オキーフもダメだけど、デニスの方が上回っている。どうダメなのかは、ぜひドラマで確認してほしい!

長期休暇は海外ドラマに没入を

どの作品も、いちど見始めたら途中で離脱できないほどおもしろい。この年末年始は、長編海外ドラマ一気見期間に充てるのもいいのでは?

ちなみに私自身は、海軍特殊部隊ネイビーシールズのなかでもエース的な存在である「ブラボーチーム」の活躍を描いた『SEAL Team/シール・チーム』(全7シーズン/U-NEXT)を一気見の予定だ。さぁ、没入するぞ!

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イトウ ウミ

昭和生まれのフリーライター。美容系メディアを中心に取材・執筆しています。今後はエッセイをたくさん書きたい!