創作の初速を守るために。『アートマルチ8』2本使いという選択

アートマルチ8を2本使って、ナポリタンのスケッチをしている様子

お気に入りのアイテムを手に取る瞬間、心がふっと弾む。しかし、その手に取るまでのプロセスに、ほんのわずかでも違和感があればどうだろう。

わたしにとって、ぺんてるのホルダー式色鉛筆『アートマルチ8』は、暮らしを彩るアイテムだ。けれど、ある小さな不満が、描くことへの心理的ハードルを上げていた。そのハードルを乗り越えるためにたどり着いた、創作の初速を守る『アートマルチ8』“2本使い”について語りたい。

わたしのこと

  • 年齢:30代
  • 性別:女
  • 職業:ライター
  • ライフスタイル:誰かと同居、インドア派、リモートワーク、朝型、自炊派

『アートマルチ8』が大好きだけど、替芯を替えるのが面倒くさい

アートマルチ8の色芯をピンクから紫に交換している様子。

ぺんてるから発売されている『アートマルチ8』は、1本のペンに8色の芯が収まったホルダー式色鉛筆。本体に8色の芯がセットされた『アートマルチ8』と、12色の替芯と芯削り器が付属した『アートマルチ8 セット』があり、わたしはセットの方を愛用している。

手帳を色分けしたり、小さなイラストを添えたり、気軽に使える『アートマルチ8』は、わたしのお気に入り。色鉛筆を何本も持ち歩く必要がなく、カチカチと芯を切り替える感触も心地いい。

しかし、使い続けるうちに、ある“小さなストレス”が気になり始めた。『アートマルチ8 セット』には、12色の替芯が入っているのに、本体に収められるのは8色まで。どうしても4色が、ケースの中で出番を待つことになる。

「今は紫を使いたいけれど、中に入っているのは別の色だ」となったとき、わざわざ芯を抜き取り、ケースから別の芯を出して詰め替える。

手帳を書いているとき。ぬりえの途中。ほんの少し色を足したいだけなのに、そのたびにケースを開けて芯を探す。このひと手間で、気持ちの勢いがすっと冷めてしまうことが何度かあった。

時間にすればわずか数十秒のことかもしれない。けれど、そのちょっとした作業が、せっかく芽生えた「描きたい」という気持ちに水を差してしまう。ひとり静かに机に向かう貴重な時間に、ワンアクション増えるのは惜しいと感じるようになった。

『アートマルチ8』を2本使いすればいいのでは?

この手間を解消するために、わたしがたどり着いた結論は極めてシンプル。もう1本、本体を買えばいい。

最初からこの選択に迷いがなかったわけではない。「本体を2本も持って、どちらも活用できるのか?」「そもそも、そこまでして全色を常備する必要があるのか?」と、頭の中の冷静な自分が問いかけてくる。

同じシリーズで、あらかじめ芯の内容が異なる『マルチ8』や『スーパーマルチ8』を購入するという選択肢もある。しかし、『スーパーマルチ8』にはボールペン芯が最初から組み込まれており、わたしの使い方ではどうしても使わない色芯が出てきてしまう。

『マルチ8』なら、わたしの使う芯のみが入っている。しかし、『マルチ8』はグレーの落ち着いた軸色で、本体にスロットナンバーが印字されている。機能的ではあるけれど、わたしが求めているのは、描く前から気分を上げてくれるアイテムなのだ。

何より、わたしは『アートマルチ8』ならではの、中身が透けて見えるクリアな本体のデザインを気に入っている。中の色が並んでいる様子が外から見えるだけで、まるで自分だけのパレットを持ち歩いているよう。

芯を入れ替える数十秒で得られるお金の節約よりも、“描きたい気持ち”が消えてしまうほうが、わたしにはよほどもったいない。そう確信したときに迷いは消えた。1本には基本の色を、もう1本にはあぶれていた色と、自分が使ってみたい別売りの替芯を。

お気に入りのアイテムを“自分仕様”にカスタマイズし、「描きたい」と思った瞬間に始められる環境を買った。そう考えると、2本目の『アートマルチ8』を手に入れるのが楽しみになった。

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『アートマルチ8』に付属芯と別売りの替芯を詰め替えてみよう

2本目のアートマルチ8の替芯を交換している様子

新しく迎えた2本目の『アートマルチ8』。わたしの理想のペンにするために、入れ替えた手順は以下の通りだ。

  1. 内蔵芯を出す:新しく買った『アートマルチ8』から、8本すべての芯を一度取り出す。
  2. 付属芯をセットする:空になった本体に、1本目に入りきらなかった『アートマルチ8 セット』の付属芯(黒・緑・ペールオレンジ・紫)の4色を入れる。
  3. 別売りの替芯を追加する:残りの4スロットに、別売りの『マルチ8専用替芯』から選んだ、HB芯・蛍光イエロー・蛍光ピンク、ボールペン替芯(黒)を差し込む。
  4. 完成!

特にこだわったのは、『マルチ8専用替芯』の選択だ。 HB芯があれば、わざわざ鉛筆や別のシャープペンを探すことなく、これ1本でデッサンから始められる。また、蛍光芯と黒のボールペン替芯を追加することで、手帳の書き込みにも役に立つ。

これで、合計16種類の芯が2本の『アートマルチ8』に収まった。これまでケースの中で出番を待っていた色たちがすぐ使える。持ち運びがしやすくなったので、さまざまなシーンで活用できるだろう。

『アートマルチ8』わたしの2本使い

こうしてそろった、2本の『アートマルチ8』。これまでのように、色を入れ替えるための手間をはさむ必要がなくなった。その結果、日常のちょっとしたすき間時間に、色鉛筆を手に取る機会がもっと増えたのだ。具体的に3つのシーンを紹介したい。

1. 15分ぐらいのスケッチに使える

アートマルチ8を2本使って、パンのスケッチをしている様子

HB芯を追加したことで、『アートマルチ8』で下書きから着彩まで完結するようになった。 ただし、『アートマルチ8』には白の替芯がないので、三菱鉛筆の油性色鉛筆『ダーマトグラフ』の白色を一緒に使っている。

サクラクレパスの水性顔料ペン『ピグマ』、トンボのペン型消しゴム『モノゼロ』、そして、クラフト紙を普段使いの手帳に忍ばせれば、どこでもスケッチができるようになった。

夕食の準備が早めに終わったとき、子どもの習い事を待っている間…すき間時間を見つけては、スマートフォンに撮った写真を見ながら、食べたものをスケッチして楽しんでいる。

2. ぬりえで使える色が増えた

アートマルチ8を2本使って、ぬりえをしている様子
ぬりえ出典:イラストAC

『アートマルチ8』は元々内蔵されている芯だけで、作品が完成するようになっている。色を重ねて8色だけで工夫して塗るのも楽しいが、どうしても時間がかかってしまう。

12色すべてがそろったことで、より気軽に楽しめるようになった。 特に人物を塗るとき、肌色として使える“ペールオレンジ”が常に入っているのは心強い。

3. 手帳が見やすくなった

アートマルチ8の蛍光ピンクと蛍光イエローを使って、ToDoリストにチェックを入れている様子

別売り芯の“蛍光ピンク”と“蛍光イエロー”は、手帳のデコレーションや強調にぴったりだ。 特に気に入っているのが、色鉛筆なので万年筆の上から重ねて塗っても文字がにじまないこと。ToDoリストにチェックを入れるのが楽しくなった。

『アートマルチ8』2本使いで、日常がもっと彩り豊かに

場所をとらないホルダー式色鉛筆『アートマルチ8』は、時間はないけれど絵を描きたい、わたしのようなタイプにぴったりのアイテムだ。 もちろん1本でも十分に便利だが、2本に増やしたことで、それ以上の楽しみが広がった。

大切なのは、“手軽ですぐに使える状態”にしておくこと。 お気に入りのアイテムが万全の状態で待っていてくれれば、すぐに創作の世界へ飛び込める。 そんな小さな工夫が、わたしの日常を彩り豊かにしてくれている。

たった1本増えただけなのに、描くことがこんなにも身近になるとは思っていなかった。2本の『アートマルチ8』が並んでいるだけで、今日は何を描こうかとわくわくする。

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杉浦百香

ライター。女性向けや企業メディアのSEO・コラム・レビュー記事を執筆。なかでも、日用品を中心としたモノ系記事を多く担当している。左利きの文具好き。