荷物の多い人は心配性?〜“快適”を追い求めるわたしの習性が見えてきた〜

わたしはとにかく外出するときの荷物が多い。
通勤時もプライベートでのおでかけも、「いつも荷物パンパンだよね」「何が入ってるの?」といろいろな人から言われる。

しかも持ち歩くものが多いだけではなく、それなりに重い。
もう少し身軽に歩きたいとは思うものの、どうしてもいろいろバッグに入れてしまう。
心配性だから?…それもあるけれど、改めて考えてみるとどうもそれだけではない気がしてくる。

わたしの荷物が多くなる理由と、深掘りしてわかった“本当の気持ちや欲求”を追求してみる。

わたしが普段持ち歩くもの

まずは普段どれだけ荷物が多いのか可視化するため、思いつく限りリストアップした。
使い込んだものが多いので写真は控えるけれど、自分でもちょっと呆れるほどにものが多い。

【基本のおでかけ】

  • 携帯電話
  • 財布、カード類
  • 常備薬
  • 家の鍵、お守り
  • Bluetoothイヤホン
  • 予備の有線イヤホン
  • モバイルバッテリー×2、各種充電コード
  • 水、非常食
  • 替え用のマスク
  • マスクスプレー、ハンドジェル
  • 花粉ガードスプレー
  • リップ、メイク直しグッズ
  • お気に入り香水のアトマイザー
  • ハンカチ、ティッシュ、除菌シート類
  • エコバッグ(大×1、小×1)
  • 防災ポーチ(簡易トイレ、アルミブランケット、スティックハサミ、個包装マスク、絆創膏、カイロなど)
  • ブランケットまたはストール

【+通勤】

  • ノートPC、バッテリー
  • Web会議用のイヤホン
  • ICカードタイプの社員証
  • 筆記具
  • おやつ、飲み物

「こんなにいる?」と思わなくもないけれど、意外と出番は来るし、いつ気分が変わっても対応できるようにしておきたい。
匂いに敏感ですぐ吐き気がするから、電車に乗るときやトイレに寄るとき、映画を見るときなどはマスクスプレーで匂い対策も欠かせない。

これだけ持っていても実はまだ不安があって、本当は防災対策としてスニーカーか歩きやすい予備の靴も持ち歩きたいくらい…。

旅行に持っていくものはもっと多い

普段のおでかけでも荷物の多いわたしは、旅行やお泊まりになるともっと必要なものが増えてしまう。

  • マスク
  • 耳栓、ヘッドホン
  • 腹巻き、もこもこ靴下
  • 各種充電グッズ
  • 剥がれたとき用のネイルポリッシュ
  • アロマスプレー
  • スキンケアグッズ、メイク用品
  • ヘアケア用品、シャンプー類
  • 入浴剤
  • 予備の常備薬、絆創膏類
  • 着替え、予備の洋服

たとえばこんな感じで、スーツケースはいつも行きの時点ですでに満杯(帰りのお土産を入れるゆとりを残せる人を尊敬する)。

もし体調が悪くなったり、服が汚れたり、着るコーデの気分が変わってもいいように…とトラブルを想定し始めるとキリがない。

耳栓に関しては冷蔵庫の音や換気扇の音、誰かと同室で泊まるときのノイズやいびき対策。

「Bluetoothのノイズキャンセラー付きイヤホンを買えばいいのでは?」と思わなくもないけれど、一晩中ノイズを中和する音(位相音)を流し続けて耳は大丈夫なのか…。
漠然とした心配を解消できていないのがネックだ。

なぜ荷物が重くなっても持ち歩くのか?

なんでこんなにいつも荷物が多いんだろう。
減らしたいとは思うけれど、減らすとやっぱり不安が拭えない。

いざとなれば歩いて帰れる距離のおでかけなら持って行かないものもあるけれど、
電車で1時間以上となるともう“持っていかない”という選択肢はない。

おでかけ先で地震が起こるかもしれないし、電車の中に急に閉じ込められるかもしれない(だから乗る前には必ずトイレを済ませておく)。

寒くなるかもしれないし、実際冷房に弱いから夏でもストールが欠かせない。
冬はどれだけ着こんでも足元が冷えるので、それなりに分厚めのブランケットを持ち歩く
(うっかり忘れた日には電車移動に耐えられなくてスリコで調達することもあった…)。

もしここが自動車学校なら、“かもしれない運転”で褒められるレベルなんじゃないだろうか。
呼吸と同じくらい自然に、わたしは“万が一のこと”を考えずにはいられないのである。

“とにかく心配性”。

それが荷物が多い理由のひとつなことは確かだけれど、深掘りするうちにもうひとつ気づいた。
突き詰めるとわたしは、“いざというとき不便な思いをしたくないのだ。

思えば普段の生活でも、いかに快適に過ごせるかが大事。
そう定義づけるとかなりしっくりきた。

“快適に過ごせること”の重要性

いつでもどこでも快適に過ごしたい!
この思いがわたしの荷物を増やしている。

たとえばオフィスに勤めていたときは、ロッカーにもデスクにも私物がたくさん…。

クッションや膝掛け、自分用のマグカップに加え、ドリンクのストックをコーヒーから各種お茶、スープまで常備。
充電コード類はもちろんお気に入りの雑貨なども置いていた。

なんでもありすぎて「家みたい」と突っ込まれたこともある。

電話の音や誰かが叱責されている声が聞こえるとすべての集中力がそちらに持っていかれるからイヤホンはマストだし、お腹が空いていたり飲みたいものがあったりすると満たされるまで気が散ってしまう。

自分の体の声に付き合うのは、わたしにとって少々疲れること。
だから“わがままなだけじゃないの?”ともし指摘されたらなかなか辛い。

とにかく環境が大切なので、過ごしやすいところだと俄然パフォーマンスが出る。
照明の色や天井の高さ、空間のレイアウトだけでも居心地のよさが変わり、のびのびと過ごせる場所ならば集中して業務ができる。

わたしは在宅勤務に相当救われたタイプで、それはきっと心の底で“自分にとって心地のよい空間であること”を何よりも大事に感じているからではないかな。

荷物が多い=お守りアイテムがたくさんある

こうして言語化してみて、“なぜいつも荷物が多くなってしまうのか”本当の理由に気づけた気がする。

心配性であることに加えて、自分が快適に過ごせる方法を常に追求しているから。

いろいろなものを持ち歩くことは、わたしにとって“お守りを持ち歩くこと”に近い。
なにがあってもそこそこ対応できるという安心感があれば、心穏やかに過ごせる時間が増えるのだ。

もしかしたら、この記事を読んでくれたあなたにも“自分にとってのお守りアイテム”があるのでは?
どうしても持ち歩きたいものとその理由を紐解いていくと、意外な自分の本心に気づけるかもしれない。

織詠 夏葉

おりえ なつは。暮らしのメディア、おでかけメディアにてライターを務める。約3年間エディターやコンテンツディレクターとして稼働し、個人でも執筆活動を開始。映画や音楽、ファッション、雑貨、香水、推し活などに広く浅く興味津々。