実家を出ることにした僕が、はじめての引っ越し先を決めた瞬間【20代の引っ越し #1】

引越し

 僕について

  • 26歳(当時)男性
  • 文房具屋店員
  • 実家暮らし
  • 4人兄弟の末っ子

僕は実家を出るために、手頃な家賃ですぐに住める場所を探した。どの候補も同じような条件のなか、その決め手は区公式のキャラクターだった。

実家を出る

特に何があったわけでもないのだが、両親と一緒に生活すること、会話すること、心配されること、そのすべてが嫌になってきた。僕は4人兄弟の末っ子。その時点で、すでにほかの兄姉は全員実家を出ていた。たしかいちばん上から順番に実家を出ていったので、そういうものなんじゃないかと思う。

たいして貯金もなかったので、初期費用が安く抑えられる家具付きのシェアハウスを探した。

中野区への引越しを決める

当時は原宿で働いていて、そこから電車で20分圏内のエリアに絞った。豊島区、杉並区、中野区、世田谷区あたりには安い家具付きシェアハウスがいくつかあった。価格や設備、ハウスルールといった条件面ではどこも大差はなかった。

大差がないが故、逆に悩んだが、最終的には中野区に決めた。その決め手が、中野区の公式キャラクター「ナカノさん」の存在だ。

nakanosan
出典:中野区

ナカノさんは身長44cmの球体関節人形。ビジュアルも好きだけど、特に気に入った紹介文がこれ。

男なの?女なの? 「気にしたことなかった」。友だちの数は? 「気にしたことなかった」。

中野大好きナカノさんプロジェクト

良い。中野区に住もう。

1部屋4畳のシェアハウスに決定

引越し

引っ越し先を中野区内と決めてしまえば、あとは早かった。

野方駅から徒歩3分の物件に内見を申し込む。一軒家風の2階建て物件に、4畳の部屋が20室。とにかくせまいが綺麗な建物ではあった。水回り共有、洗濯機・乾燥機・ドライヤーの使用は23時まで。まあ、どこもだいたいこんなもんなので良しとしよう。僕は即決した。

実家を離れた生活がスタート

中野

契約の2週間後に入居。契約金と個別に買った家具代を足しても10万円程度で済んだ。

それにしても部屋はせまいが、特段不満はない。何より、自由になったうれしさがこみ上げた。入居初日、深夜にコンビニへ行きアイスを買った帰り道で感じた心地よさを忘れない。

野方という街そのものも住みやすくてとても気に入った。シェアハウスに住んだのは10ヶ月間、大きな不満やトラブルもなかった。ただし、住人のなかに、退去と同時に施設内のトイレットペーパーをすべて持って行ったヤツがいる。お前だけは許さん。

荒井 貴彦

ビジネス分野を中心にライフスタイル系、医療系などの記事を執筆。主な執筆先は「日経クロストレンド」「LIMIA」「Let’s Enjoy東京」。ビジネス分野では記事の執筆だけでなく資金調達サポートも行う。