福岡で元同僚と再会したらおいしい明太子が届いた話

うららかな4月、福岡で開催された小さな小さなフェスに行ってきた。
ローカル感あふれる地方会場に好きなアーティストが複数出演するとくれば期待度が高まるのはもちろんだけど、それより何より旅に出たかった。遠くに行きたかったし、飛行機に乗りたかった。

あぁ、福岡っていいところだなぁ~

滞在中はきっかけとなったフェスのほか、元同僚や小倉に住む従兄弟に会ったり、ひとりで糸島をぶらりとしたり、本当にただただ気の向くままに過ごした。

旅行期間中は関東との気温差が7~8度ほどあり、着ていくものに困ったが、行きの時点でサンダルを決め込み、フライング気味の半袖と薄めのトップスにダウンベストが活躍した。

糸島はとにかく美しくて、「あれ?べつにわたしの仕事なんてどこに居てもできるよね?」と何度も思った。都心からもそう離れていないのに、この海の透明度!移住者が多いというのも頷ける。

3泊4日の旅行期間中ずーっと晴れていたのに、最終日は朝から大雨だったのも別れを惜しまれてるようでグッときた。雨の福岡空港、ありがとう。さよなら、またね。

現実に戻っていたわたしをまた福岡に引き戻す

滞在中に元同僚と10数年ぶりの再会を果たした。
記憶を手繰り寄せるような古い話もいとおしかったけど、離れていたときを経て最近の悩みなんかを相談し合った時間がまたやさしい気持ちにさせてくれた。

それはそれは酒が進んで、わたしは勢いに任せて一方的にお会計を済ませた。
そんなわたしに彼は住所をおしえてと言い、「おすすめの明太子を送るから」と言った。

福岡旅行の余韻もそこそこに日常に戻っていた。
旅行から1週間ほど経った頃にクール便で届いた包みを開けると、なんと樽に入った大量の明太子!
無着色とある通り薄い色味と小振りなサイズがなんとも上品。期待が高まる~!!

実食

明太子のためにごはんを炊いた。
炊き立てごはんにドーンと片腹のせればもう他におかずなんていらない。

辛味は控えめで旨味が強くて、一粒ずつにハリが感じられる!
今まで食べた明太子の中でいちばんおいしいよーーー

米泥棒とはこのことだ!
目の前に炊き立てのごはんがあるのにおかわりを我慢できるわけなんてない~

福岡で古い友人に食事をごちそうしたらおいしい明太子になって返ってきた。
こんな幸せの連鎖もいいね。ごちそうさまでした!

伏見 香代子

「Sense of…」編集長/聞き手クリエイション責任者/1979年、東京都生まれ。文学少女からコギャルを経て、広義の編集者に。WEBコンテンツ&クリエイティブ、マーケティングに関わること20年超。感性至上主義。好きな映画は「カラー・オブ・ハート」って答えることにしている。