世界には1,600以上の航空会社が存在している。
つまり、機体や客室乗務員の制服も1,600通り以上あるということだ。
私は若干の飛行機オタクで、飛行機が飛んでいるのを目にすれば「あれは○○航空だ!」とつぶやき、
空港で客室乗務員を見かければ、足が止まり目で追ってしまう。
海外旅行のときは、乗ったことのない航空会社に乗るためにわざわざスケジュールを変えることもある。
空の上からの景色、機内で観る映画の時間、「何が食べられるんだろう!」とワクワクする機内食、
そして子どもの頃に憧れたフライトクルー。
パイロットにもなりたかったし、客室乗務員にもなりたかった。
ちなみに飛行機でのいちばんの思い出は、初めてビジネスクラスに乗った日のことだ。
エコノミーのチケットを取ったはずが、なぜだかビジネスクラスにアップグレードされていた。
あまりにも急な出来事に少しテンパり、
機内のウェルカムドリンクで「シャンパンかオレンジジュースどちらがいいか」を聞かれたとき、
お酒好きの私が「オレンジジュース」と答えてしまうくらいになぜか緊張していた(笑)。
あのときシャンパンを頼めなかった悔しさが今でも地味に残っている。
客室乗務員の制服の魅力について語りたい
航空会社の広告塔と言っても過言ではない“客室乗務員”。
機内でのホスピタリティはもちろんだが、やはりまず目に留まるのは“制服”ではないだろうか。
冒頭で伝えたように、世界には1,600以上の航空会社がある。
客室乗務員の制服も1,600通り以上で、シンプルなデザインやポップなデザイン、そして制服の域を超えているかと思うほどのエレガンスなデザインまで、航空会社が伝えたい会社イメージによってさまざまだ。
制服姿の客室乗務員はいつ見ても素敵で、いまでも憧れの存在である。
そこで今回は、若干のオタク目線で見る、私の“推し制服”を5つピックアップしてみた。
クールで釘付けになる“エミレーツ航空”
『世界で最も素晴らしい航空会社ランキング』上位常連の“エミレーツ航空”。
エミレーツ航空の制服は、砂漠をイメージしたベージュカラーをベースに、赤い色の帽子がトレードマークとなっている。
帽子の赤色は「太陽」、帽子から流れるスカーフは「風」をイメージしていると言われている。
制服だけでも非常にかっこいいのだが、私が好きなポイントは、その制服にぴったりな「メイク」だ。
客室乗務員のメイクは、キリっとした眉毛に、真っ赤な口紅が特徴的である。
ボルドーやルビーレッドといった色合いの赤ではなく、文字通り「真っ赤」な口紅。
世界最高峰の航空会社と言われるにふさわしい佇まいは、ため息が出るほどクールで憧れの眼差しで見てしまう。
エキゾチックな雰囲気漂う“シンガポール航空”
エミレーツ航空同様『世界で最も素晴らしい航空会社ランキング』上位常連の“シンガポール航空”。
制服は「サロンケバヤ」と呼ばれ、東南アジアの伝統的なバティック柄がモチーフになっている。
2ピース仕様で、細身のロングスカートも特徴のひとつだ。
とてもエキゾチックな雰囲気でついつい見とれてしまう。
余談ではあるが、私はシンガポール航空の“匂い”も好きだ。
「ステファン・フロリディアン・ウォーターズ」という香水が使用されているらしく、
機内で配られるおしぼりや、客室乗務員の香水、機内全体が同じ匂いで統一されている。
シンガポール航空独特の匂いがまた、旅行の気分をあげてくれるのだ。
ちなみに、シンガポール航空をはじめ、アジアの航空会社は民族衣装や伝統的な柄が制服のモチーフになっていることが多い。
マレーシア航空はシンガポール航空と同様バティック柄のサロンケバヤを採用しており、ピンクと爽やかなブルーを使った制服が印象的だ。
スリランカ航空はエメラルドグリーンのサリー、
タイ航空はパープルを基調とした民族衣装タイ・ルアン・トン。
そして日本ではANAグループのAirJapanの制服が着物をイメージしている。
アジア系航空会社の制服は、その国の伝統を感じられる独特なスタイルが魅力だ。
機内がランウェイ化する“ターキッシュ エアラインズ”
残念ながら“ターキッシュ エアラインズ”には私自身まだ搭乗経験がなく、憧れの航空会社のひとつである。
制服は深みのある赤色とアントラシートグレー(無煙炭色)を基調とし、エレガンスでスタイリッシュなデザインだ。
東洋と西洋を隔てるボスポラス海峡の流れや、トルコの伝統的なタイルとカリグラフィーの文様を現代風にアレンジしたデザインとされている。
さらに形が特徴的な帽子や革手袋、スカーフなどのアクセサリも使われており、まるでファッションブランドのコレクションのようである。
きっとターキッシュ エアラインズに搭乗するときは、ファッションショーを見ているかのように客室乗務員に釘付けになるだろう。
トロピカルでキュートな“フィジー エアウェイズ”
南太平洋諸国フィジーを本拠とする“フィジー エアウェイズ”。
制服は幾何学模様のようなオセアニアの伝統的柄“タパ”がモチーフになっており、カラーは、フィジーの美しい海を表現するような、爽やかなブルーだ。
また、タパ柄は制服だけでなく、機体や機内のアメニティーにも使われており、全体的にかわいいイメージである。
もちろん制服のデザインそのものも好きだが、私をさらに魅了したのは、客室乗務員の耳にかけられた花だ。
とくにプルメリアが耳にかかっていることが多く、あまりにもキュートで胸がキュンとなる。
ホスピタリティも素晴らしく、機内に一歩踏み入れるだけで温かい気持ちになるのはフィジーエアウェイズの魅力でもある。
東洋と西洋のデザインが見事に合わさった“海南航空”
中国を本拠とする“海南航空”の制服は、海や空、雲などをイメージした柄が散りばめられたチャイナドレスがベースとなっている。
白×スカイブルーのドレスは、上品で美しい。
そして注目したいのは、美しすぎるフォルムをしているグレーのコートだ。
ひとことでいうと「おしゃれすぎる」。
シックでエレガンスで、高級ブランのコートと言われても信じてしまう上品さが素敵だ。
東洋と西洋のいいところどりは、こんなにもおしゃれなんだと痛感させられた。
これからも続く“推し活”
まだまだ50にも及ばない航空会社の搭乗経験。
これから新たな“推し制服”が出てくると思うと、楽しみで仕方がない。
飛行機旅はいろいろと最高だ!