東京コミコンとは、映画やアメコミ、アニメなどのポップカルチャーを丸ごと体感できる、年に一度の大型イベントのこと。海外セレブとの撮影やサイン会、豪華なトークステージのプログラムなど見どころは盛りだくさん!
さらに限定グッズの販売からアーティストとの交流ブース、企業による展示、フードエリアまで充実していて、友人とはもちろんひとり参加でも楽しめる。
当日思いっきり満喫するためにも、チケットの種類や販売方法、ステージ観覧の事前抽選について知っておくことは重要。攻略ポイントや注意点など、東京コミコンの楽しみ方を徹底解説する。
コミコンとは?映画やアニメなどポップカルチャーの祭典

コミコンとは、「コミックコンベンション(Comic Convention)」の略称。映画やアニメ、コミックなどの“ポップカルチャー”が集まるイベントで、日本では東京・大阪それぞれで年1回ずつ開催されるお祭りのことだ。
海外映画の有名俳優(セレブ)を招いたトークステージや最新情報の発表をはじめ、セレブとの写真撮影・サイン会など、洋画好きには特にたまらないプログラムが充実。このために全国から遠征するファンや、毎年リピートするファンの姿もあり、SNSではセレブとのツーショット写真が多数投稿されて盛り上がる。
コミコンとコミケ(コミックマーケット)は名前がよく似ているため、混同している人もいるかもしれないが、まったくの別物であることに留意しよう。

1970年、ゴールデン・ステート・コミック・ブック・コンベンションとしてシェル・ドルフを中心に開催されたのが原点で、漫画を中心としたポップカルチャーのイベントです。(出典:「東京コミコン」公式サイト)
世界的にはアメリカ・サンディエゴで開かれる「サンディエゴ・コミコン」が有名だが、日本の「東京コミコン」と「大阪コミコン」は、そのスピリットを受け継ぐイベントといえる。
洋画のみならず、日本のアニメーション作品や出演声優・監督などを招いたステージにも注目だ。また、さまざまなイラストレーターが集う「アーティストアレイ」コーナーのほか、コスプレイヤーたちの交流の場としても国内外から注目を集めている。
直近でのコミコン開催日程や会場は下記の通り。
「東京コミックコンベンション2024(略称:東京コミコン2024)」
- 日程:2024年12月6・7・8日
- 会場:幕張メッセ(千葉県)
「大阪コミックコンベンション2025(略称:東京コミコン2025)」
- 日程:2025年5月2・3・4日
- 会場:インテックス大阪(大阪府)
コミコンにひとり参加しても大丈夫?
「オタクの祭典」というとハードルが高く感じるかもしれないが、実際に足を運んでみると、映画ファンからアニメ好きまで男女・年齢問わず客層は幅広い。
ひとり参加でもまったく浮かないどころか、むしろ自分のペースでじっくり楽しめるのがこのイベントの魅力!誰かと行くもよし、推しを追いかけてソロ活するもよし。どちらにしても、「好き」を全力で満喫できる夢のような空間が広がっている。
東京コミコンを攻略!チケットの種類や取り方は?

コミコンに参加するには、入場パス(チケット)が必要。チケットの種類や販売元が複数あるので、それぞれの違いを把握しておこう。
セレブとの撮影やサイン会、コスプレ参加などは、別途チケットを購入せねばならない点に要注意。「入場パス+参加したいプログラム」のチケットを組み合わせて確保するのが基本だ。
なお会場内のステージプログラムの観覧にチケットは不要だが、2024年12月開催時からは、一部のプログラムの座席が事前抽選となっている(※記事内で別途解説)。
コミコン入場パスの種類と内容
- 3DAYS PASS(前売りのみ):3日間通しで入場できる
- 一般:8,800円(税込)
- ※保護者同伴に限り、小学生以下は無料
- 1日入場券(前売り/当日):指定の日付のみ入場できる
- 一般:前売り4,400円(税込)/当日4,900円(税込)
- U-18(18歳以下):共通1,000円(税込)
- U-15(15歳以下):共通500円(税込)
※2024年東京開催時
前売り券の販売は来日セレブの発表前から行われるため、推しセレブのステージ登壇日がわからないうちは「3DAYS PASS」という3日通し券が安心だ。
セレブ以外のステージも含め、プログラム次第で行きたい日が増えそうな場合や、2日以上通うことが確定している場合も同様に「3DAYS PASS」を取得しよう。
究極、ステージは諦めてサインや撮影のみでよいと割り切れる場合は、指定の日付のみ入れる「1日入場券」で費用を抑えるという手もある。
入場パスの販売元(2024年開催時の例)
どちらを選んでも、当日会場でパス本体と引き換えが必要となる。
ハリコンサイトから購入した場合は、「WILLCALL(ウィルコール)」というブースで引き換えよう。セレブ撮影やサイン会のチケット引き換えもこのWILLCALLで行えるため、特に初日の早朝は列が形成されていることがある。
集合時間の指定がある場合は、余裕をもって引き換えに向かいたい。
体験チケットの種類と体験内容(2024年開催時の例)
- サイン券:セレブに目の前でサインしてもらえる
- 撮影券:セレブと撮影できる(ツーショットまたはスリーショット)
- 同伴チケット(COMPANIONチケット):撮影券を持っている人と一緒に撮影できる(人数上限あり)
- コスプレ参加証:セレブとの撮影時や会場内でコスプレできる
- 早期更衣室利用券:各日8:00〜(※2024年開催時)更衣室が利用できる
- 乗車撮影チケット:会場内に展示されている乗り物で撮影できる(2024年開催時:デロリアンなど)
コスプレしてセレブと撮影したい場合、「コスプレ参加証」が必須となる点に注意しよう。また早朝の撮影の場合は、必ず「早期更衣室利用券」をセットで購入するのがよいだろう。
セレブ撮影&サイン会のチケット購入方法と注意点
コミコンの大きな目玉といえば、なんといっても海外セレブとの「撮影会」と「サイン会」だろう。マーベル(MARVEL)作品俳優やスター・ウォーズのレジェンドなど、映画ファンなら一度は会ってみたい顔ぶれがそろうのが東京コミコンの強み!
推しの俳優が来日するなら、迷わずチケットを取るべき場面だ。
実はわたしも2023年・2024年と撮影会を体験済み。金額はセレブによって異なるが一回3万円前後なので、額面だけ見れば安くはないものの、正直コスパがいいとまで感じた。
だって目の前に“北欧の至宝=”マッツ・ミケルセン氏がいることなんて一生で何回ある…?お髭をたくわえたキュートな“モモアマン”=ジェイソン・モモア氏に抱き寄せられるというスイートな経験は?
実際の撮影時間は一瞬ながら、一生ものになる記念の場。スクリーンで観ていたあこがれの俳優が目の前にいるという非日常の体験価値は、一度味わったら忘れられない。セレブから肩を組んでもらった瞬間のときめきは、何度でも思い出して浸りたくなる宝物なのである。
ここで重要になるのが、チケットの確保とスケジュール確認。撮影・サイン会は日によって開催時間が異なる。気をつけたい攻略ポイントを見ていこう。
セレブ撮影&サイン会でチケット購入する際の注意点
撮影券やサイン券は参加時間や集合時間が細かく分かれているため、自分が行けそうな日程を選ぶこと。参考までにわたしが参加した2024年のセレブ撮影では、撮影開始時刻の1時間前〜が集合時間に指定されていた。
セレブ側のスケジュール都合で撮影時間が大幅に前後する場合もあるため、できる限り余裕をもった時間や日程を押さえたい。当日になってから1時間以上前倒しと発表されたケースもあり、到着しても気を抜かずにコミコン公式SNSや会場通路設置の掲示板をこまめにチェックして悲劇を防ごう。
また、メインステージで行われるトークプログラムへの登壇時間は、撮影&サイン会のスケジュール決定(チケット発売)よりもかなり後に発表される。イチかバチかでチケットを押さえるか、売り切れのタイミングを読みながらギリギリまで粘るかが勝負どころだ。
参考までに、開催初日の「オープニングセレモニー」と、最終日のクライマックス「グランドフィナーレ」は、基本的に来日セレブが全員登壇する。
スケジュール都合で参加できないセレブもまれにいるため確約ではないが、ステージに立つセレブをひと目見たいなら、この時間帯に集合時間がくる回は避けるのも作戦のひとつ。
心の準備は必須?来日キャンセルになることも…
楽しみすぎるコミコン参加だけに、頭の片隅に置いておきたいのがセレブの「来日キャンセル」という壁。撮影スケジュールの都合や体調不良などで、参加が発表されてから開催までにキャンセルとなってしまった事例も複数ある。
実際に2023年はハリポタの“マルフォイ”役=トム・フェルトン氏が撮影のため来日できず、わたしは悲鳴を上げてしまった(ご本人も日本好きなので悔しかったはずと自分を慰めた)。すでに発注済みだったのか、当日会場に搬入された大量のマルフォイグッズを手に取りながら、いつかリベンジできる日に思いを馳せたのである。
当日に向けて気持ちの準備はしておきつつ、最後まで「無事に来日してくれ〜!」と祈るのがファンの心得といえるかもしれない…。
セレブ撮影で後悔しないためのコツ
- 先に参加した人のリポートをSNSで読んでおく(雰囲気や対応時間、ポーズ可否など)
- メイク直しやヘアセットは納得いくまで事前に済ませる(手鏡は小さいもの)
- 貴重品の管理に注意(コインロッカーやお財布ショルダーをうまく使う)
- 笑顔でその場を楽しむ/推しを目に焼き付ける
- 余裕があれば:簡単な英語でコミュニケーションのひと言を考えておく
- 写真を折らずに持ち帰る工夫(A4サイズのファイルボックスがおすすめ)
- 写真の焼き増しは撮影エリアを出る前に依頼(現金が必要)
撮影では基本的にこちらからのポーズ指定はできない。会場の雰囲気やセレブの対応次第では受けてくれる場合もあるが、オフィシャルな案内では不可となっているので、こちらも臨機応変に動くことを念頭におこう。
2023年の東京会場では数秒で撮影が進んだが、2024年は少しスタッフさん側の対応にもゆとりがあったように感じる。ただし、あくまでも当日のコンディションや進行次第だと思っておくのがよさそう。
大きな荷物は撮影ブースの前でカゴに預けることになるが、特に番号札などで紐づけられることもなく、すごいスピードで撮影に向かうことになる。取り出すときも確認はないので、あらかじめコインロッカーに預けたり、お財布・スマホといった貴重品だけは持ち歩けるようにショルダーバッグなどで工夫するのがおすすめだ。
コンパクトな手鏡があれば直前までビジュアルを直せるため、気になる人は携帯しよう。撮影ブースに入ってからはあっという間なので、とにかく推しを目に焼き付けて!もし余裕があればひと言伝えるとリアクションをもらえるかもしれないが、緊張すると表情がこわばりやすいので、よくばりすぎずにその場を笑顔で楽しむことも大切だと感じた。
撮影した写真はその場で現像してもらえるので、A4サイズ程度のハードケースがあると折り曲げ防止になる。撮影データはQRコードから追加料金でダウンロードできるほか、焼き増しする場合は撮影エリア内で「現金のみ」支払いで注文ができるので、同行者がいる場合は準備していこう。
事前抽選に注意!ステージプログラム観覧のポイント
- メインステージ(例)
- セレブ登壇ステージ
- 声優登壇ステージ
- ドラマ(Netflix)俳優登壇ステージ
- コスプレコレクション
- 特設リングステージ(例)
- アイドルによるライブステージ
- 芸人によるエンタメステージ
- プロレスステージ
コミコン会場では、セレブ参加によるトークや、映画・アニメーション作品の最新情報などが発表されるステージイベントも見逃せない。
基本的に観覧自体は無料(=入場チケットがあれば追加料金なし)だが、東京コミコン2024から一部人気ステージの座席は「事前抽選制」に変更された。
抽選に当たれば、セレブの素顔に迫るトークを間近で楽しめるチャンス。推し俳優の裏話や、日本のファンに向けたメッセージを聞ける貴重な機会だ。
ステージイベントのスケジュールはコミコン決定から日を置いて発表されるため、公式サイトやSNSをこまめにチェック。参加を希望する場合は早めに申し込みしよう。抽選に外れても、当日空席があれば立ち見で観覧できる場合もあるので、諦めずに現地での動線確認も忘れずに!
ひとり参加の場合はスケジュール調整しやすく身軽に動けるため、こうしたチャンスにも柔軟に対応できるのがメリット。ただし長時間同じ場所で待つことになると、お手洗いで抜けたい場合に困るのがデメリットでもある。
コミコン会場内ではたいてい女性用トイレがどこも行列しているので、体調面での無理はせず早めに動くのが鉄則だ。
グッズや出展ブースもチェック!フードまで余すところなく満喫しよう
撮影やステージの合間にじっくり回りたいのが、会場内に広がるフードエリアやグッズ販売、各企業の出展ブースだ。
東京コミコンでは作品の世界観を再現した展示をはじめ、限定グッズ販売、企業や出版社によるプロモーションなど、見て回るだけでも楽しい空間が広がっている。
2024年開催時には映画「ワイルド・スピード」シリーズで実際に使われたスーパーカーの展示コーナーもあり、記念撮影にもおすすめのフォトスポットが多数。
事前に出展企業や配置マップを確認しておくと、当日の時間を有効に使えるだろう。ブースによってはノベルティ配布や抽選会など、来場者参加型のイベントも開催されているため、来場の記念がてらチャレンジしてみたい。
グッズ販売

「アクアマン」©2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. TM & ©DC
広い会場内ではマーベルやDC、スター・ウォーズ、ハリー・ポッターなど、人気ジャンルのグッズも充実していて、つい足を止めてお土産を探したくなる。
2023&2024年開催時には映画「ファンタスティック・ビースト」のランダムくじ販売もあり、その場で景品をゲットできた。
グッズ販売ブースには入場制限がかかることが多く、整理券を配布していたらとりあえずゲットしておこう。ステージ観覧のスケジュールと被らないようにうまく調整できればラッキー。
2023年の最終日は夜になると整理券なしで入れるブースもあったが、お目当てのグッズがあるならやはり売り切れる前に確保したいところだ。
アーティストアレイ

アーティストアレイとは、個人の漫画家やアニメーター、アーティストたちが自作を展示・販売するブースエリア。マーベルやDCで活躍する本場アメコミのアーティストも参加しており、ファンとの交流やサインも楽しめる、コミコンらしさ全開の人気スポットだ。
クリエイターの迫力ある作品を直近で見られるチャンスなので、ぜひ立ち寄ってみよう。このエリアの近くでは、過去の各年の来日セレブのサインも展示されていた。
フードエリア

お腹が空いたら、会場から屋外に出たところにあるフードエリアへ。各地から集結したフードワゴンで、定番の肉メニューからご当地のグルメまでさまざまな食事が楽しめる。
会計時にキャッシュレスのみ対応でスマホ必須の店舗があるため、充電できるバッテリーを持って行くのがおすすめだ。2023年の東京コミコンでは屋外に座るところがほとんどなかったが、2024年開催時にはベンチやテーブルなどが設置されて快適さがアップしていた。
屋内にも多少テーブルやイスがあるので、もし空きがあればこちらも利用してみたい。
映画&ポップカルチャーの祭典の熱狂を楽しもう

年に一度開催される東京コミコンは、海外映画好きには夢のようなコンテンツや展示が盛りだくさんの熱い祭典。ステージ観覧や撮影会&サイン会を通じて、世界のポップカルチャーに触れられるのが魅力だ。
推し仲間の友人や家族とはもちろん、ひとりで来場しても、食べ歩きやグッズ散策など気ままに楽しめるのがいいところ。お気に入りのグッズや戦利品を手に入れて、コミコンならではの時間を満喫してみては?