「じゃあ、水色で」
この言葉を、今まで何回言ってきただろう。
気づけば私の周りは、水色ばかり。
好きな色はみんなそれぞれあるだろうけど、私の水色への気持ちは“好きなだけ”じゃない気がする。
選べるものならば、迷うことなく水色を選んできた。
なんでいつも水色なの?
30代に突入しても尚、変わらない自分のいつもの選択を紐解いてみた。
思い返せば幼少期から
なにをするにも水色が良い。幼い頃から習っていたピアノの発表会も、みんな白かピンクのドレスを着ていたけど、当時5歳の私は「イヤ!水色がいい!」と断固拒否。結局駄々をこねて、少しカジュアルめの水色ワンピースを買ってもらった。
それからというもの、生活の身の回りの物からなにからなにまで、即決即断の水色人生。
大人になった今も、あげればキリがないほど水色に囲まれている。
上の写真はごく一部。
そんな水色ラバーの自分を不思議に思い、ふと振り返る。
「なんでこんなに水色を追い求めてるんだろう?」
まだ物心がついたともいえない幼少期から、何に影響されていたんだろう。
ひとつひとつ紐解いていくと、ひとりのアニメキャラクターが浮かんだ。
憧れの、水色の戦士
アラサーぐらいの人であれば、わかるであろう。『美少女戦士セーラームーン』。
あれは確か、月曜の20時。毎週へばり付くようにテレビ画面を見ていた。
登場人物の中の主要キャラクター「セーラーマーキュリー(水野亜美)」をご存知だろうか?
愛と知性のセーラー服美少女戦士スーパーセーラーマーキュリー。セーラー戦士たちのブレーンとして、冷静に戦況を分析しながらチームを勝利へと導く。変身前の水野亜美は、IQ300ともウワサされる天才少女。
劇場版 セーラー戦士セーラームーンEternal
主人公のセーラームーンと最初に出会う仲間。水星モチーフ担当であり、メインカラーは水色。
当時、幼稚園生だった私は亜美ちゃん推し。
「みんなが戦っている後ろで、周りのために3歩先を読んだ技を繰り出すなんて、カッコ良すぎる!」
どうしても亜美ちゃんになりたくて、髪もショートカットにした。幼稚園でのセーラームーンごっこはいつも率先して「マーキュリーやる!!!」と大声で宣言していた。
たぶん私はその頃から、人より少し思慮深くて、冷静に周りを見る子どもだった。
当時は5歳くらいだったし、もちろんそんなに自己理解ができていたわけではないけど、どこか自分のありのままの性格や考え方に寄り添ってくれるような気がして。
「私もこんな風に活躍できるかな?」「亜美ちゃんみたいになれるかな?」なんて、幼いながらによく考えていたように思う。
それからというもの、なにかと「セーラーマーキュリーになりたい!」と言うようになり、水色を選べなければ不機嫌になるほどになった。
自分の中のセーラーマーキュリーの存在に気付いたのは、ここ最近のこと。
こんなにも長く、自分の中に存在し続けているなんて。正直驚いた。
振り返れば、そんな強い憧れが、その後の水色を追い求める人生を作ったのかもしれない。
わたしだけのムーン・プリズムパワー
セーラー戦士の変身呪文に「ムーン・プリズムパワー」という言葉がある。
それは、いつだって力をくれるもの。強くなれる気がするもの。
30代に突入し、いろいろな変化がある。
できればありのままの自分で、時に悩みながらも軽快に乗り越えていきたいと思っている。
水色は、私だけのムーン・プリズムパワー。
これからもずっと、お守りのように大事にしていきたい。