暑い夏でもおしゃれを楽しみたい! 「かわいい」が苦手だった私を虜にしたビスチェコーデ

うんざりするほどの猛暑日が続く夏。毎朝服を選ぶとき、ついつい「涼しければなんでもいい!」と暑さ対策優先のシンプルな服装になってしまいがちですよね。

もっとときめく格好がしたい! でも、こんな暑さじゃ重ね着なんてしていられない…。

「おしゃれを諦めたくないけれど、暑すぎて何を着ていいかわからない」——そんな悩みを一気に解決してくれる魔法のファッションアイテムがあるんです。それが、私が愛してやまない偏愛アイテム・ビスチェ。

今回は、大人の女性にこそおすすめしたいビスチェの魅力と、日常に取り入れるためのヒントをご紹介します。

わたしのこと

  • 年齢:30代
  • 性別:女性
  • 職業:フリーライター
  • ライフスタイル:リモートワーク・不定休。シェアハウス暮らし。インドア派。
  • 好きなこと:読書、旅、散歩

「かわいい」が苦手だった私がビスチェを着る理由

数あるファッションアイテムの中でも、なんとなく一見「おしゃれ上級者向け」に思えるビスチェ。10~20代前半の頃の私は、自分の容姿や体型、センスに自信がなかったため、憧れを抱きつつも「私が着るものじゃない」と思っていました。

しかし、20代後半になると経済的な余裕が出てきて、「安いから」と間に合わせで買い物をすること減り、自分が本当に欲しいものを自分で選んで買えるようになってきました。少しずつ自分の好きなことやファッションにも自信がついてきて、着るものにも変化が。

そんなある日、駅ビルのファッションフロアを歩いていて目にとまったのが、マネキンが着用していたパールのビスチェ。足が止まり、ふと「このまま着たい服を着ないまま一生を終えちゃうのかな?」と考えた私は、思いきってビスチェを買ってみることにしたのです。

そもそもビスチェって?ビスチェの基本を知る

ビスチェとは、本来コルセットから発展した女性用の下着で、胸部から腰部にかけてのボディラインを美しく整える機能を持つアイテム。構造的には、胸元をサポートするカップ部分と、ウエストを引き締めるボディ部分から成り立っています。

現代のファッショントレンドでは、下着として中に着るというよりも、コーデを華やかにしたり個性を出したりするレイヤードのキーピースとして服の上から着用されることが多いです。

使われている素材は様々。従来のサテンやレースに加え、ビーズやニット素材、ツイードやレザーなど幅広い素材を使ったビスチェが登場しています。まずは自分の心が素直に「着てみたい!」「かわいい!」とときめくものを見つけてみて下さい。

日常にビスチェを取り入れてみる! スタイリングの基本

ビスチェを日常的に楽しむコツは…、とにかく自由に重ねてみること!

実際に手にするまでは「ハードルが高そう…」と思っていましたが、これが意外とどんな服にも合うのです。むしろ、「前は気に入ってたけど、最近着てないなぁ」「なんだかパッとしないかも」と思っていた服ほど、ビスチェを重ねてみるとパッと印象が変わります。

まず最初に取り入れやすいのは、無地のシンプルな服に合わせてみること。慣れてくるまでは、白や黒などモノトーンのTシャツやワンピースと合わせるのがおすすめです。

私のおすすめは、古着のオーバーサイズのTシャツに、ビーズやチュールなどフェミニンな素材のビスチェを合わせるスタイリング。カジュアルなイメージのTシャツから、ぐっと女性らしいイメージに。異なる素材やカラーを組み合わせてみると、意外な発見が楽しめます。

あれだけ勇気を出して最初の一着を買った私ですが、見た目のかわいさだけではない使い勝手の良さにすっかり惚れ込み、イエローのチュール、黄緑とオレンジのニット…と、次々と異なるビスチェを買い集めています。

季節を問わずファッションに取り入れられるビスチェですが、特に大活躍なのが暑い夏! Tシャツにさらにシャツや羽織り物を重ねて…、となるとどうしても暑くなってしまいますが、その点ビスチェはレイヤードをしても暑さが気になりません。ビーズやパールなど、涼しげで夏らしい素材を合わせて遊ぶこともできます。おしゃれと涼しさ、どちらも欲張っちゃいましょう。

あなたらしいビスチェスタイルを見つけて

女性の身体を美しく見せるための補正下着であるコルセットから派生して生まれたビスチェ。もともとは、女性らしく見せるために、と女性を縛るものだったのかもしれません。

しかし、現代のビスチェはそんな下着としての用途を超えたもっと自由なファッションアイテムだと私は思っています。「私には似合わない」「私が着るにはかわいすぎるかも」「ちょっと派手すぎるかな?」という思い込みや、周りの目を気にしてしまっていた自分を解放してくれました。

最初は「難しそう」「チャレンジングすぎる」と感じるかもしれません。でも、もしちょっとでも「着てみたい」「かわいい」という気持ちがあなたの中にあるのなら、思い切って手に取ってみて下さい。大切なのは、他人の目を気にするのではなく、あなた自身が心地よく、美しいと感じられるスタイルを見つけること。一着のビスチェが、きっとあなたのファッションをより自由で楽しいものに変えてくれるはずです。

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執筆:イトウ ウミさん
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風音

1995年生まれ。長野市在住のフリーライター。インタビュー記事、エッセイを主に執筆。水辺を眺めること、お散歩、読書と喫茶店が好き。