昭和レトロなゼリーに恋して☆

ゼリーがたまらなく好きだ。

といっても、フルーツやナタデココがごろっと入ってるカップゼリーや、お子さまランチについてくるようなひと口サイズのゼリーのことではない。

私がさしているのは、寒天で固められた個包装ゼリーのこと。おばあちゃんが食べていたようなゼリーのこと。スーパーで、ふ菓子とかかりんとうとか小さいモナカとかが並んでいる棚にひっそり置かれているゼリーのこと。「え? これゼリーって言うの!?」ってなるゼリーのことだ。

そんな昭和レトロゼリーの魅力を語りたい。

おばあちゃんの味。昭和レトロゼリー

昭和レトロゼリーとの出会いは、私が4〜5歳のころ、祖父母の家に遊びに行ったときだった。

祖母から「ウミちゃん、ゼリー買ってあるよ」と言われた私は、当然、フルーツが入ったキラキラぷるぷるのカップゼリーを思いうかべた。そういうお菓子が大好きだった私は、「わ~うれしい♪ ゼリー早く食べたい」とか返事をしたと思う。

そして出てきたのが、こんな感じの、昭和レトロなゼリーだったのだ。

正直言ってがっかりした。これはゼリーじゃないよおばあちゃん…と思った。パッケージは冴えないし、味もなんだか曖昧だし、食感も微妙だし、垢抜けないお菓子という印象で、当時の私にはまったく刺さらなかった。
(まぁ今でこそ「昭和レトロ」だが、私が4~5歳のころ=昭和58~59年なので、当時はレトロでもなんでもない、「よくある普通のお菓子」だったのだけど)

大人になってわかった魅力

そんな私が昭和レトロゼリーにハマったのは、「彩果の宝石」というフルーツゼリーを食べたのがきっかけだった。

あ~、なんかこういうゼリー、昔よくあったよね。と思いながら何気なく口に入れたとたん、子どものころの記憶がダダダっと蘇ってきたのだ。

そういえばおばあちゃんが私のためにこういうゼリー用意してくれてたんだよなぁ。でも想像してたゼリーと違ったから「え~、これゼリーじゃないよー」とか言いながら食べたんだっけ。しかもおばあちゃん家に行くたびにあのゼリーがあって、毎回食べろ食べろって言われたんだよなぁ。なんてことを思い出し、思わず「ふふっ」と笑いがこぼれてしまった

子どものころは垢抜けないお菓子と思ったけど、大人になって食べた昭和レトロゼリーは、それはそれはおいしかった。

フルーツのジューシーな酸味と甘味、ほどよい弾力、見た目のかわいらしさ(「彩果の宝石」はフルーツの形をしている)、そしてなんともいえない懐かしさが相まって、とても幸せな気持ちになれたのだった。

愛してやまない昭和レトロゼリー3選

それからというもの、率先して昭和レトロゼリーを買い求めるようになった。

一般的なスーパーで売られている昭和レトロゼリーは、とにかくレトロで昔懐かしいパッケージのものが多く、見ているだけでノスタルジックな気持ちになれるし、ちょっと高級なスーパーだと昭和レトロゼリーのラインナップが豊富になり、「シャインマスカット」とか「ゆず」とか凝った味が増える

たまにしか行かないスーパーや入ったことのないスーパーに行くと、初めて見る昭和レトロゼリーに出会えることがあるのでチェックは欠かさない。

そんな私が愛してやまない昭和レトロゼリーを3つ紹介したい。

みすゞ飴

長野銘菓である「みすゞ飴」。飴とあるが、もちろんゼリーである。

キャンディみたいに包まれていてかわいいのだ。

りんご・ぶどう・桃などの定番フレーバーから、さんぽうかんやあんずなど、ちょっと珍しいフレーバーも入っている

でもって、フルーツの味がしっかりする。たとえば「梅」は甘酸っぱさのなかに渋みがあったり、「桃」はまったりとした甘さがあったりして、まるで果物そのものを食べているような贅沢さを味わえる。

2〜3個で満足感を得られるので、ちょっと小腹が空いたときとか口寂しいときとかにつまむのもおすすめ。

長野のお菓子だがスーパーでも買えるので、食べたことない人はぜひ!

BUY

楽天で購入する
※一部アフィリエイト広告を利用しています

国産果実のひとつぶゼリー

成城石井のオリジナルゼリー。こちらは小袋タイプで、フレーバーはりんご・みかん・ぶどうの3種。

どれもちゃんと甘酸っぱくておいしくて、ぱくぱく食べてしまうから、気づいたら全部食べちゃってる! ってことも多い

ちなみに大袋タイプは上記の3フレーバーにくわえて、いちご・レモン・トマト・ラフランスの7フレーバーを楽しめる。

成城石井には、このひとつぶゼリー以外にも多数の昭和レトロゼリーが置いてあるので、棚を眺めているだけでもウキウキが止まらない。

BUY

楽天で購入する
※一部アフィリエイト広告を利用しています

ゴールドフルーツ

昭和レトロゼリーの王道! これぞまさに、おばあちゃんが食べていたタイプのゼリーだ。

この個包装パッケージも、パキッとした赤やオレンジの色も、何をとってもレトロでかわいい。ただただ甘い味もいい。昭和のよさがてんこ盛りだ

昭和レトロゼリーは幸福のゼリー

私が昭和レトロゼリーを愛しているのは、おいしいとかかわいいとかいう理由ももちろんあるけれど、見ているだけで心がキュウっとするような、あたたかさや切なさ、懐かしさを感じられるからなのだ。

昭和レトロゼリーには、そういう幸福が詰まっている。

関連記事

執筆:懐かしみのエニ子さん
執筆:懐かしみのエニ子さん

イトウ ウミ

昭和生まれのフリーライター。美容系メディアを中心に取材・執筆しています。今後はエッセイをたくさん書きたい!