洗濯機が壊れた。その日から我が家は「家電戦争」の真っただ中に放り込まれた。オットは無駄にテンションが上がり、私は「洗えれば何でも」と開き直り、娘は冷静に「老後家電」と釘を刺す―。結局たどり着いたのは、「パナソニックLXシリーズ」。最新家電の多機能っぷりに振り回されながらも、結局押すのは「おまかせ」ボタンだけ。悩んで、笑って、最後は丸投げ。そんな我が家の洗濯機選び顛末記。
それは15年選手のご臨終から始まった

ある朝、洗濯機がついに息を引き取った。15年間、我が家の泥と汗と猫毛を飲み込み続けた名機。ありがとう。そしてさようなら。
さて、困ったのはここからである。家電量販店に出かけたオットは、なぜか無駄にハイテンション。「静音だって! Wi-Fiついてるって!」と騒ぐが、お前が回るわけではないだろう。
私はといえば、「洗えれば縦でも横でも、乾燥とか贅沢いらん」と娘に言ったら、真顔で一刀両断された。
「これから買う家電は全部“老後”。ちゃんと選んで」
老いては子に従え。まさか家電売り場で突きつけられるとは思わなかった。
なぜパナソニックLXシリーズを選んだか

最新モデルは、だいたい多機能すぎる。AIが洗剤を自動で量り、スマホと連携し、乾燥も殺菌も一瞬で。……そこまでされると、逆に怖い。
そんな中で選んだのがパナソニックLXシリーズ。
理由はシンプルだ。
- 静かで夜も回せる(猫が驚かない)
- 洗浄力がしっかり(猫毛もちゃんとやっつける)
- ボタンひとつで「おまかせ」が強い(悩む気力すら奪われずに済む)
要するに「機能の山盛り感」があるのに、使う人間の怠惰をちゃんと許してくれる。これが決め手だった。
実際に使ってみた感想

新しいLXが届いた日、あまりにピカピカで眩しいので、最初は拝んだ。
ボタンが光り、「今日はどのコースにします?」とでも言いたげに佇んでいる。
が、こちらは迷わず「おまかせ」を押す。
洗濯機に人生を託すと、妙に気が楽だ。洗濯機がどれだけ頑張っても、私の操作は親指ひとつ。
仕上がりはさすがパナ。タオルはふんわり、猫毛も減った。オットは「Wi-Fi連携すごい!」と未だに騒いでいるが、私はいちどもスマホと繋げていない。家電に友だちは求めていないのだ。
お気に入りは「タオルコース」
そして、最近のお気に入りは「タオルコース」。
柔軟剤を入れなくても、乾燥まで終わったタオルがふんわりと仕上がる。あの仕上がりをいちど知ると、もう戻れない。
人は年を取ると、急にタオルの手触りにこだわり出すと言うけれど、あれは本当だ。
老後に必要なのは、結局タオルのふんわり感。パナソニックLXは今日も静かに回りながら、我が家の「未来のやわらかさ」まで洗ってくれている。
結論:おまかせボタンこそ人生

最新機能を吟味して悩む時間も、もちろん大事だ。けれど結局のところ、私たちが押すのは「おまかせ」ボタンである。
つまり、洗濯機選びのゴールはスペックの比較表ではなく、「いかに自分の怠惰を受け止めてくれるか」だと悟った。
パナソニックLXは今日も静かに回りながら、私の人生のズボラさを丸ごと洗ってくれている。