普段は豆を挽いて淹れたり、水出しでアイスコーヒーを仕込んだり。家でも外でも、コーヒーはわたしの日常に欠かせない存在だ。
けれど、ときには“デカフェ”を選びたくなる瞬間がある。
「あえてカフェインを避けたいときって?」「デカフェを選ぶメリットとは?」について考えてみた。

わたしのこと
- 年齢・性別:30代/女性
- 職業:ライター/編集者
- ライフスタイル:誰かと同居/インドア派/リモートワーク
- 深煎り好き/全自動コーヒーマシン所持(豆から挽く)/いろいろなドリップコーヒーを試すのが好き
「デカフェのコーヒーはおいしくない?」という偏見が変わったとき
正直にいえば、最初はデカフェという言葉すらも知らなかった。
「カフェインレスとかカフェインゼロと何が違うの?ただのオシャレな言い方?」と混乱したが、違いを学ぶと同時に、世の中ではまだまだ「デカフェ=味気ない」というイメージがあることも知った。
その偏見が覆ったのは、仕事でコーヒー飲料の取材をしたとき。試飲したデカフェが、香りもコクも豊かで「え、普通においしいじゃん」と驚かされたのを覚えている。
それからというもの、「カフェインを控えたいけれどコーヒーは飲みたい!」ときには、積極的にデカフェを取り入れるようになった。
デカフェとカフェインレスは同じ?ノンカフェインやカフェインゼロとの違い
わたしも勉強して知ったのだけれど、“デカフェ”と“カフェインレス”は同じ意味で、カフェインを大幅に取り除いた状態のこと。
全日本コーヒー公正取引協議会が定める「コーヒー公取協規約及び同施行規則」によると、カフェインが90%以上除去されたもの、と定義されている。
対して“ノンカフェイン”は、もともとカフェインを含まない飲み物(たとえばルイボスティーなど)を指す。
気をつけたいのが、“カフェインゼロ”にはごく僅かながらカフェインが含まれること。似たような呼び方でも、中身のニュアンスは少し違うのだ。
コーヒー好きのわたしがデカフェを選ぶ瞬間

大好きなコーヒーでも、夜に飲むと眠れなくなりそうなときや、翌朝早起きしたい日の午後。夕食後のデザートに合わせたいけれど、日中にすでにたくさん飲んでいて、これ以上カフェインを摂りすぎたくないとき。
そんな場面では迷わずデカフェを選ぶ。
外出先でも、「今日はイベントや映画を観る前だから利尿作用を避けたい」なんて日には、デカフェの存在があるととても助かる。
映画は究極、ストーリーを多少我慢すればトイレに行けるし、後からでもサブスクでその場面だけ見直せばリカバリーできる。しかし、推しの現場(コンサートや舞台)などはそうもいかない。いかなる瞬間も見逃したくないのが原則。
コンサートは大体2時間半〜3時間くらいかかるので、コーヒーなんて飲もうものなら、トイレの近すぎるわたしは3回くらい離席することになってしまうだろう。つらすぎる。
それなら飲まなければいいとはいえ、現場前にせっかくおいしいスイーツを食べるならコーヒーと合わせたいし、毎日コーヒーを飲むのが習慣になっているので、食後は体が欲してしまうのだ。
「我慢したくない!好きなものを好きなときに摂取したい!」…そんなワガママな気持ちも、デカフェのメニューがあるだけで昇華される。
もちろんすべてのカフェにあるわけではなく、有名なコーヒーチェーンでも選べないことはあるから、どうしてもコーヒーが飲みたいときにはお店選びに気をつけて調整している。
わたしにとってデカフェとは、ただの“コーヒーの代替”ではなく、ライフスタイルに合わせて取り入れられる心強い選択肢なのだ。
お気に入りのデカフェドリップコーヒー

家でコーヒーを飲むときは豆から淹れることも多いが、デカフェを選ぶときはだいたい夜遅い時間帯なので、片付けの面倒さがなくサッと使えるドリップバッグを手に取りがち。
特にリピートしているのは、こんな感じのラインナップだ(飲みすぎてちょうど猿田彦珈琲を切らしている…)。
- DEAN & DELUCA「シングルブリューコーヒー ディカフェブレンド ドリップタイプ」
- 猿田彦珈琲「ディカフェドリップバッグ」
- カルディ「カフェカルディドリップ オーガニックデカフェ」
- AKOMEYA TOKYO「デカフェ ドリップバッグ」
どれも深煎りでコクがしっかり。フルボディ寄りの味わいが、わたしの好みにぴったり合う。
逆に、酸味のあるタイプはちょっと苦手で、個人的にはあまり手が伸びない(スタバさん、無印良品さん、どうか深煎りのデカフェを出してくれませんか…?)。
好みのテイストと出会えたとき、デカフェは「仕方なく飲むもの」から「楽しみに選ぶもの」に変わる。
そんな体験をひとつずつ重ねながら、飲む時間帯や場面を気にせずにコーヒーと向き合う時間を、これからも楽しんでいきたい。
自分好みの味わいなら、さらに“おいしい時間”になる
ひと口にデカフェといっても、焙煎の深さやブレンドのバランスはお店や銘柄ごとに違う。だからこそ、いろいろ試して自分に合う1杯を見つけるのがおすすめだ。
デカフェを選ぶ瞬間は、コーヒーを好きでいるからこそ訪れる。
その選択肢があることで、わたしの“おいしい時間”は、知らないときよりももっと自由になった。

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