多毛剛毛コンプレックスと、とことん向き合ってみた

どんな人にも、ひとつやふたつはコンプレックスがあるはずだ。もちろん私にもある。

コンプレックスはたくさんあるが、そのなかでも、一見大したことないように見えて、じつは日常生活に多大な影響を及ぼしているのが、多毛・剛毛に関する悩みだ。

そんな多毛剛毛コンプレックスととことん向き合った結果、自分にぴったりのヘアスタイルを見つけることができて、長年の悩みが解消した。

今回は、その紆余曲折を紹介したい。

私の髪は、多毛で広がりやすく縮毛気味

まずは、私の毛量と剛毛さがどの程度なのかをお見せしたい。
注)非常にお見苦しい画像が出ます!

この画像は、普通に髪を洗って、普通にドライヤーで乾かした直後の状態だ。決して、わざとボリュームが出るように乾かしたりはしていない。なんなら斜め上からドライヤーをあて、できるだけ髪が落ち着くように乾かしている。それでもこれなのだ。

ちゃんとケアしてないだけでしょ?傷んでるだけでは?と思われるかもしれないが、毛量が多い上に広がりやすい生えぐせがあり、さらに縮毛気味でチリチリする髪質なので、いろいろと手をかけても、ツヤやまとまりを出すのが難しいのである…。

多毛剛毛あるある

この髪質のおかげで、私が日々苦労していることを挙げたい。

◼️とにかく髪が乾かない
肩につくかつかないかという髪の長さだが、ドライヤーには15分以上かかる。それでもしっかり乾き切らないくらいだ。だったらショートにしたらいいじゃん!と思うかもしれないが、そんなことをしたら、今度は朝寝癖を直すのに苦労するため、髪を短くしたところで時短にはならないのだ。

◼️なりたい髪型にならない
髪が多すぎるので、ショートもボブも理想のスタイルにならず、つねにもっさりした仕上がりになってしまう。もちろんヘアアレンジも難しい。三つ編みなんてしめ縄にしか見えないし、ヘアピンやバレッタはすぐに壊れる。ヘアゴムが切れるなんて日常茶飯事。

◼️頭がデカく見える
全体のバランスがものすごく変になる。

◼️肩こりや頭痛が起こる
ポニーテールやお団子など、頭頂部で髪をまとめるようなアレンジをすると、髪の重さで肩が凝ったり頭が痛くなったりする

このように多毛剛毛には、地味だけど案外ダメージが大きい苦労がたくさんあるのだ。

多毛剛毛コンプレックスと向き合う

小学生のころから髪質についてさんざん悩んできたが、悩んでいるだけでは状況がかわらないので、多毛剛毛悩みにとことん向き合って、コンプレックスを解消することにした。その手順がこちら。

①悩みを明確にする

まずは、多毛剛毛の何がストレスで、どうなりたいと思っているのかを明確にした。

■何がストレスか?
・シャンプーにもドライヤーにもスタイリングにもムダに時間がかかること
・それだけ時間と手間をかけているのに、どう頑張ってもツヤツヤサラサラの美髪には見えないこと

■どうなりたいか?
・なるべくヘアケアに時間をかけたくない
・美髪に見せるのは難しいけれど、せめて普通の髪(質)には見せたい

②とりあえずやれることをやってみる

どうなりたいか?を叶えるために、できる限りの解決策を試した。

具体的には

  • いろいろな縮毛矯正を試す
  • 自分に合う美容師を探す
  • ロングからショートまであらゆる髪型を試す
  • 巷でいいと言われているヘアケアを試す

など。

なかにはムダなお金を使ってしまった…という経験もある(たくさんある!)が、それも、実際にやってみたからわかったこと。

ここで大事なのは、自分で実感することなのだ。

③取捨選択する

②を経て、その方法が自分に合うか合わないか、費用対効果はどうなのか、今後も続けていけるのかどうかなどがはっきりした。

そこから、「どうなりたいか?」を叶えるために必要な対策と不必要な対策を取捨選択した。

たとえば私の場合だと 

■縮毛矯正=不必要
確かに髪を扱いやすくはなるけど、金銭的にも時間的にもやり続けるのは難しいと感じた

■美容師を探す=必要(見つかった)
当たり前だが、その人の技術によって仕上がりがまったく変わる。髪質に悩みがある場合は、上手な美容師さんにお任せしないと大変なことになる

■髪型を試す=必要(ベストなものを見つけた)
私自身は短い髪が好きなのだが、髪を切ると毎日のヘアセット(寝癖がすごいので朝必ずシャンプーしないといけないし、ボリュームが出過ぎるから毎朝ストレートアイロンをする必要が出てくる)にかなりの時間がかかることがわかったので、ショートやボブは潔く諦めることにした。私のベスト髪型については後述する

■ヘアケアを試す=必要なアイテムと不必要なアイテムがわかった
シャントリとドライヤーは髪への影響が大きかったので吟味して選んだ方がいいと感じた。逆にアウトバストリートメント類などは大きな変化がわからなかった(髪質に合うものが見つからなかった)ので、今は使っていない。

ちなみに私が愛用しているシャントリは、『ルベル ヒタ シャンプー&トリートメント』だ。くせ毛や硬い髪用のシャントリで、これを使うと私のゴワゴワ髪も少しだけ扱いやすくなるので気に入っている。

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またドライヤーは、高いものの方が明らかに髪がきれいになる。ただ、私の場合二年に一度の割合でドライヤーが壊れてしまうので(なぜ?)高価すぎないものを選びたいという希望もあり、Panasonicの『イオニティ』を使っている。風量があるので乾きが速いし、柔らかく仕上がるし、一万円弱で買えるので重宝している。

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このように、もうやらない対策と、今後も取り入れたい対策をはっきりさせることで、「どうなりたいか?」を叶えるための道筋が見えるのだ。

④結論:結べる長さをキープし、お団子にする

①~③を考慮した結果、「ギリギリ結べる長さをキープし、つねに髪をお団子状にまとめる」のが、自分にとって一番いい方法だと結論を出した。

髪をお団子(頭頂部ではなく、耳ラインや襟足でお団子にしている)にまとめてしまえば、ボリュームや広がりは抑えられるし、寝ぐせやチリつきもカバーできる。また、ギリギリ結べる長さをキープすることで、髪を乾かしたりシャンプーにかかる時間を最短にできる。

よって、私が最初に挙げた「なるべくヘアケアに時間をかけたくない・美髪に見せるのは難しいけれど、せめて普通の髪(質)には見せたい」を叶えられるという結論に至ったのだ。

人生には「前向きな諦め」も必要

だから私は、もう6年近く毎日お団子ヘアで暮らしている。友人知人のなかには、髪型で私を認識する人もいるくらい「私=お団子」が定着している。毎日同じ髪型で飽きないわけではないけれど、でも、髪の毛に振り回されなくなったので、大変満足している。

なりたい自分になるためには、何かを潔く諦めることも重要なのだ。そしてそれは、前向きな決断なのだ。

多毛剛毛コンプレックスととことん向き合ったら、自分に合う髪型を見つけただけではなく、大事な教訓も得られた気がしてる。

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執筆:織詠 夏葉さん

イトウ ウミ

昭和生まれのフリーライター。美容系メディアを中心に取材・執筆しています。今後はエッセイをたくさん書きたい!