世界の音量を下げたい。
そう切実に願う瞬間が、誰の日常にもあるはずだ。
きっかけは、一家で次々と体調を崩してしまったこと。ようやく回復の兆しが見えてきた頃、先に元気になった子どもが部屋で響かせるゲームの音が、弱ったわたしの頭に鋭く刺さる。
しかし、低学年の子どもに「うるさいからヘッドホンをして」とお願いするのはまだ早いだろう。そこで、以前から気になっていたモード切り替えが可能な耳栓『Loop Switch2』を、救いを求めるように手にとった。

わたしのこと
- 年齢:30代
- 性別:女
- 職業:ライター
- ライフスタイル:誰かと同居、インドア派、リモートワーク、朝型、自炊派
具合が悪いので、世界の音量を下げたい
それは、去年の冬のこと。わが家にやってきたインフルエンザの猛威は、子どもからわたしへ、そして夫へと感染していった。
ようやく一足先に元気を取り戻した子どもは、あり余る体力を発散させるように、リビングで大好きなゲームで遊んでいる。本来なら「ああ、元気になってよかった」と目を細める場面なのだろう。
けれど、熱が下がりきらず、まだだるさが続くわたしには、ゲームの軽快なBGMが鋭い槍のように飛んできた。家の構造上、どうしてもリビングの音が寝室に聞こえてしまうのだ。
わたしが小学生だった頃を思い出すと、やっぱりゲームはBGMがあった方が面白い。だからこそ「ヘッドホンをして」と言いたい。でも、家には子ども用のヘッドホンはないし、あったとしても音量調整に気を配らないと、幼い耳を痛めてしまう。
「相手のボリュームを下げるのではなく、わたしが受け取る音を下げればいいのか」
そのとき、頭に浮かんだのが“耳栓”という存在だった。重い体を引きずりながらスマートフォンの画面をなぞり、わたしは以前から気になっていた“モードを切り替えられる耳栓”を調べ始めた。
モードが変わる耳栓『Loop Switch2』がいいのでは?
以前から、耳栓が欲しいと思っていた。
きっかけは、電車での移動中にノイズキャンセリング機能付きのイヤホンを試したときのこと。周囲の騒音が和らぎ、移動時間の疲れが減ったのだ。
それ以来、カフェで仕事に集中したいときなど、音楽を流さなくても“静寂”を手に入れるためにイヤホンを着けることが増えていた。
大好きなアーティストのライブに行くときは、生歌を楽しみたいけれど、翌日まで残る耳のキーンとした疲労感は避けたい。そういえば、音楽鑑賞に適した耳栓もあるらしい。
わたしの場合、持ち歩きに必要なのは、イヤホンではなく耳栓なのかもしれない。「日常の雑音を消したい」「仕事に集中したい」「ライブの音を楽しみたい」。そんなわがままな願いを、たったひとつで叶えてくれるものはないだろうか。
そんなときに候補に上がったのが『Loop Switch2』だった。
一般的な耳栓は、遮音できる数値が決まっている。しかし、『Loop Switch2』は、側面のレバーを切り替えるだけで、遮音の度合いを変えられるという。
一つのシーンに縛られず、体調や環境に合わせて“聴こえ方”を選べる自由さは、わたしの日常にしなやかにフィットしてくれる予感がした。
『Loop Switch2』は思わず手に取りたくなるデザイン

オンラインショップから届いた小さな箱を開けると、そこには耳栓のイメージを変えるような、美しくミニマルな世界が広がっていた。
専用ケースは直径4cmとコンパクトで、バッグやポーチに放り込んでも場所を取らない。日常の持ち物として、気負わず連れ出せるサイズ感だ。
わたしが選んだカラーは“シルバー”。装着すると、耳栓というよりイヤーカフのような佇まいで、さりげないアクセサリーを身につけているかのように見える。無骨な印象を抱きがちな耳栓だが、『Loop Switch2』は“身につけるもの”としての美しさを備えている。

イヤーチップは4つのサイズ(XS、S、M、L)が用意されており、わたしはXSサイズを選んだ。片耳約6gと、一般的なスポンジ耳栓よりはやや重さがあるものの、フィット感がよく、装着していて負担に感じることはほとんどない。
毎日使うものこそ、思わず手に取りたくなるデザインであってほしい。使うたびに少し気分が上がることも、道具を選ぶうえで大切な要素だ。『Loop Switch2』は、その条件を満たしてくれるアイテムだった。
ノイズキャンセリングイヤホンではなく、あえて『Loop Switch2』を選ぶ理由

「音を遮るなら、ノイズキャンセリング機能付きのイヤホンで十分では?」と思う方もいるだろう。実際、わたし自身もそう考えていた。けれど、使い比べてみて気づいたのは、『Loop Switch2』ならではの軽快さだった。
最大のメリットは、充電から解放されることだ。バッテリー残量を気にしたり、いざ使いたいときに充電が切れていたりする心配がない。数年後のバッテリー寿命を考えなくていいのも、長く使う道具としては大きな安心材料だ。
また、電子機器を詰め込んだイヤホンに比べ、構造がシンプルな分、扱いも直感的だ。電源を入れる必要も、設定を確認する必要もない。
充電コードやケースの管理から解放され、持ち歩くのは“静寂”そのもの。音楽を聴くためではなく、音と距離を取るための道具として、『Loop Switch2』はわたしの暮らしにしっくりとなじんだ。
『Loop Switch2』3つのモードと、わたしの暮らしの中の使い分け

矢印右から、Quiet・Engage・Experienceモード
『Loop Switch2』の最大の特徴は、本体にある手動ダイヤルを回すだけで3つの遮音レベルを切り替えられることだ。ダイヤルを指でつまんで動かし、使いたいモードが印刷された面に合わせると、カチカチと音が鳴り、簡単に切り替わる。
ここでは、シーンに合わせて、わたしがどのように使い分けているかを具体的に紹介する。
Quiet
遮音値は26dB。3つのなかで最も高い遮音性を発揮するモードだ。睡眠時や移動中に周囲を静かにしたいときに重宝する。
冒頭で触れた子どものゲーム音も、このモードを使うことで音量を和らげてくれた。実際に使ってみると、電車の走行音による疲労が軽減されるのを実感する。完全に無音になるわけではなく、人の呼びかけに気づける程度の遮音だ。
Engage
遮音値は23dB。ほどよく周囲の音を抑えつつ、声の聞き取りやすさを維持する中間のモードだ。
先日映画館で使用した際は、迫力のある音響の角が取れ、セリフがよりクリアに聞こえるようになった。わたしはまだ試せていないが、ライブ会場でスピーカーやギターアンプの近くになってしまったときも、このモードで楽器の重低音を抑えながらボーカルの声を楽しめるそう。
Experience
遮音値は20dB。最も遮音性が低いモードで、自宅やカフェでの仕事に最適だ。
周囲のざわめきをトーンダウンさせつつも、会話ははっきりと聞こえる。ライターとして家で作業をしていると、子どもの不意な呼びかけや宅配便のチャイムに対応しなければならないが、このモードなら集中を維持しつつ、周囲の変化にもすぐに気づける。
何よりモード切り替えが便利
状況に合わせて瞬時にモードを切り替えられる。この機能が、『Loop Switch2』を日常使いの道具として心強い存在にしている。
たとえばアクション映画を観ているとき。ド派手な爆発音や効果音が「少し大きすぎるな」と感じたら、その場ですぐにEngageへ。逆に静かな演技パートになり、会話をじっくり聞き取りたいと思えば、遮音性の低いExperienceに戻せばいい。
外の世界の環境音は、常に一定ではない。自分の耳に届く音を、まるでラジオのボリュームをひねるように自分でコントロールできる感覚は、一度知ってしまうと手放せなくなる心地よさだ。
『Loop Switch2』のデメリット
『Loop Switch2』を実際に使ってみて気になった点もあった。それは、耳へのつけ外しの際に、手動ダイヤルが意図せず動いてしまうことがある。装着するたびに「今はどのモードかな?」と指先の感覚や目視で確認するひと手間が発生する。
また、耳栓としては定価で税込8,790円という価格も、決して安いとは言えないだろう。100円ショップでも耳栓が買える時代、この価格に気が引ける方もいるはずだ。
けれど、高いデザイン性と、3つのモードを1つに集約した機能性を兼ね備えたアイテムは、わたしの知る限り他にない。
耳を守るための“投資”と考えれば、わたしには納得できる価格だった。とはいえ、定期的にセールが行われるので、購入時期は選んだ方がお得だろう。
『Loop Switch2』で耳をいたわりたい
鳴らしている側の音量を変えられない場面は、日常にあふれている。けれど、『Loop Switch2』があれば、それを受け取るわたしたち側の音量を、優しく抑えることができる。
聴力は、一度失われてしまうとなかなか取り戻すことができない大切な感覚だ。これからも続く慌ただしい日々の中で、自分の身体の声に耳を澄ませながら、『Loop Switch2』と一緒に、大切な耳を労わっていきたい。





