旅は身軽であれ。あたし的旅の必須アイテム13選

旅の準備をするとき、持ち物リストがあると便利である。しかし、旅の持ち物リストは1日にして成らず。経験を積み、取捨選択を繰り返すことでリストは完成する。

旅ジャンキーとはいえ、旅人スキルにおいてはまだまだあまちゃんの私だが、ほぼ完成しつつある旅の持ち物リストの中から、必須アイテムを紹介しよう。

なお、本記事は旅費も荷物もスリム化を目指す旅ジャンキーのコラムである。
機内に預ける荷物と手荷物の個数&重量の制限範囲が広いビジネスクラス以上の利用や、旅先での移動は全てタクシー、または送迎サービスを利用するリュクスな旅をされる方にとっては無縁の話が続くのであしからず。

ウルトラライトダウンコンパクトジャケット(ユニクロ)

もはや説明不要のユニクロ(UNIQLO)の『ウルトラライトダウンコンパクトジャケット』
訪問国が常夏だろうが寒さが厳しい地域だろうが、どこにいくにも欠かせないアイテムである。

アウターのインナーとしてはもちろん、寒い機内、冷房が効きすぎたレストランでも重宝する。
薄いのに暖かくて、アウターに響かないのも嬉しい。

ペーパーナプキン(無印良品)


コロナ禍以降、これまで以上に手洗いを意識するようになった。濡れたハンカチがバッグに入っていることが気持ち悪くて、ペーパーナプキンに切り替えたのは2年前。

無印良品の竹100%携帯用ペーパーナプキンは1枚づつ取り出せてしかも丈夫。ポケットに入るコンパクトさ。そして6個入り99円(税込)というコスパの良さ!機内や車内で食事をするときに備え付けのテーブルに敷いたり、口元を拭いたり。とにかく1つあると便利である。

万能バーム(LINK)

旅先でも「きれい」を諦めたくない。それが乙女心。かといってパーツごとにケア用品を持参するとなると、それだけで荷物が増える。そこでおすすめなのがLINKの『THE HAIR BALM

オリーブオイルを含む8種の天然オイルからできたバームは手で温めることでのびが良くなるので、1回で使う量は少量でOK。髪に使ったらそのままハンド、ネイル、かかとのケアに使うことができる。

普段も愛用している私は外出先でも使えるように小分けしてバッグに入れて、旅先にも持っていく(液体にカウントされるので機内に持ち込むときはジップ付き透明バッグに入れる)。

文庫本

自他共に認める活字中毒の私は、どんなに便利なデジタルツールがあっても、文庫本を1〜2冊、必ず持っていく。

異国の地で日本の歴史小説を読むことが好きなことに加え、その国の歴史や文化の描写がある作品を読むのも好き。本に登場する地名がすぐ近くにあるとそれだけでわくわくする。

日常の延長線上にある旅を、本は非日常へと誘う。異国の地でまた別世界に行くことができるのだ。

英国を代表するミステリー作家、アガサ・クリスティーの「終わりなき夜に生まれつく」を読みながら過ごしたスコットランド・エジンバラのカッフェー。最高に贅沢な時間だった。

e SIM(Airalo)

現地でSIMカードを入れ替えたりQRコードを読み込んだりする必要がないAiraloのeSIM は、旅慣れた友人から教えてもらった。

使い方はとてもシンプル。200以上の国と地域に対応するデジタルデータパックを事前にインストールし、現地到着後に主回線から切り替えれば到着したその瞬間からスマホをいつも通り使うことができる。

現地でSIMカードを購入する方が割安だが、入れ替える手間がないのが気に入っている。

翻訳アプリや地図、キャッシュレス決済、写真etc.。
スマートフォンの普及により、海外旅行のハードルはかなり低くなったように思う。

eSIMに切り替えることで通話もSNSもLINEも、日本にいるときと同じようにノンストレスで使っている。

ケータイストラップ(BALES)

スマホは肌身離さず持ち歩くもの。かつ、使いたいときにすぐに取り出せた方がいい。この2つの条件を満たすのがケータイストラップだ。

私はアウトドアシーンにも使われているタフなパラコードを使用したBALESのネックストラップを愛用中。

コンタクトレス決済が進む欧米は、クレジットカードのタッチ決済、Apple Payなどが主流だ。ストラップを斜めがけすればわざわざカードを取り出さなくてもスマホをかざすだけで決済ができる。

バッグからスマホを取り出す手間を省けるケータイストラップは地図を見るときやバス、電車に乗るときにも便利。シャッターチャンスも逃さない。

治安の悪い国ではスマホを手に持っていると盗まれることがある。ストラップが付いていればすぐに持ち去られることはないが、転んだり引きずられたりすることがあるかもしれない。

ストラップはつけたまま、本体をポケットに入れるなど防犯対策を。

S字フック

S字フックは私の旅の師匠から教えてもらったアイテムである。

2個使いをすれば、旅行用の物干しロープがなくても靴下や下着を干すことができる。
機内でスマホやスマートウォッチを充電するときはコードをフックにかけておけばスッキリする。

スーツケースの持ち手に引っ掛けたS字フックにバッグをかければ両手があく。
トラベル用も市販されているけれど、100均のもので十分事足りる。

エコバッグ

海外のスーパーマーケットやドラッグストアは、プチプラのお土産を買うことができる便利なスポット。

日本同様、海外でもレジ袋は有料なので、こまごましたものを入れるエコバッグが1つあると便利だ。
私は街歩き用バッグとしても使うことがある。

お店オリジナルのエコバッグはお土産にもおすすめ。軽くてかさばらないのもうれしい。

ジップ付き収納袋

濡れた衣類を入れたり、小さなお土産やお菓子を入れたり。ジップ付きの収納袋は大中小揃えて持参するようにしている。

ネックピロー

あるとないとでは疲労感が格段に違うので多少かさばるとしてもネックピーローは欠かせない(エコノミークラスならなおさら)。

これまで低反発タイプをはじめ、さまざまネックピローを試してきたけれど結果、たどり着いたのがmarna。

未使用時は手のひらサイズに小さくたためることに加え、口を直接付けずにひと息で膨らませる点も気に入っている。

BUY

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ビーチサンダル

リゾート地でなくとも旅においてビーサンは必須アイテムである。

トイレとバスルームが一緒になっていることが多い海外のホテル。ビーサンがあれば濡れた床でも気持ち悪くない。部屋履きにもなる。

バゲージスケール

航空会社は各社で機内預け荷物、機内持ち込み荷物共に重量制限を設けている。超過すると追加料金が課せられる。最初からオーバーすることがわかっているのなら、事前に支払う方が安く済むことが多い。

過去、重量超過で高い追加料金を支払ったことがある私は以来、バゲージスケールを持参するようにしている。

滅多に超えることはないけれど、スケールがあるおかげで安心して買い物ができることがその理由。

最近はスーツケースを持っただけで「だいたい○キロ、よし、超えてない」という、ありがたい感覚も身についてきた。

ジェルタイプの洗濯洗剤(Dr.Beckmann)

荷物を減らすため、旅先で洗濯をすることが多い私は、海外の硬水にも対応した洗濯洗剤を持っていく。

Dr.Beckmanのジェルタイプの洗剤『Travel Washはチューブタイプで使用量が調整しやすい。かつ、機内持ち込みができるサイズなので、荷物を預けないバックパッカーにもおすすめ。

旅の荷物は少ない方がイイ。

坂の街がいくつも点在するポルトガル。長く続く坂を登った先にホテルがあると知ったときは軽く目眩を覚えた

旅を快適にするためには荷物は可能な限り少ない方がいい。

海外の駅ではエレベーターやエスカレーターが故障なんて日常茶飯事。そもそもないなんてこともざらだ。

ヨーロッパの旅情にあふれた素敵な石畳はスーツケースの車輪を壊す破壊力がある。東南アジアは未だ舗装されていない道がたくさんあるし、スコールでできた水たまりがあちこちにできている。

「機内に預けるし、スーツケースを引いて歩くのって一瞬じゃん」と、思ったあなた。

ヘビーなスーツケースを持ち上げて長い階段を昇れますか?

石畳や舗装されていない凸凹道。車輪を引っ掛けながら大きなスーツケースを引いて歩くことができますか?

タクシーや送迎サービスを使ったとしても、車がホテルの目の前で停まるとは限らない。
旅費も荷物もスリムにするため、移動はローカルの交通機関を使うことが多い私にとって、スーツケースは由々しき問題なのだ。

チェコ・プラハ。雨に濡れた石畳は滑りやすく、重いスーツケースを持っての移動はとても苦労した

パリの地下鉄、ロンドンの地下鉄。視線の先に見える小さな地上のあかり。その前に立ちはだかるどこまでも続く階段。傍にある重くて大きなスーツケースを何度投げ出したくなったことだろう。

見かねた紳士が手伝ってくれたこともあるけれど、そげな優しい人に毎回出会うとは限らない。
何度も言おう。海外旅行においては荷物は軽く、少ないに越したことはない。

「ちょっとしたとき」という言葉を捨てる。

旅の荷物を少なくするために必要なこと。
それは「ちょっとしたときに使えるかも」という言葉を捨てることである。

「このワンピース、ちょっとしたディナーに使えるかも」
「この本、ちょっとした待ち時間に読むかもしれない」
「ちょっとした洗濯のときにちょっと干せるように、洗濯ロープとか洗濯バサミがあるとちょっとしたときに…」

ない。
海外旅行において「ちょっとした」シチュエーションなんて、ない。
あったとて、どうにでもなる。

ドレスアップをしたいなら、街歩きにも使えるワンピースを着てアクセサリーやストールで工夫をすればいい。わざわざドレッシーなものを持っていく必要などない。

靴は軽くてコンパクトなフラットシューズでいい。わざわざハイヒールなんて持っていく必要なし。

本は読みたい本を吟味して1冊から2冊ほど文庫本を持って行く。旅先に持って行ってまで読みたい本がなければ必要なし。

洗濯を干すなら小物ならS字フック、大物はバスルームやホテル備え付けのハンガーを使う。服は洗濯することを前提に組み合わせを変えて着回す。

「もしかしたら」も、捨ててみた。

「ちょっとした」に加え、「もしかしたら」を捨てたことで、私の持ち物リストはさらにスリムになった。

この法則でドライヤー、雨具、服のいくつかがリストから姿を消した(ドライヤーは大概ホテルにある。雨は降ったら諦める。むしろ雨に濡れることを楽しむ)。

と、さも旅の達人のように講釈を垂れたが、かつての私ときたら日数分プラスアルファの服をフルコーデで持って行き、一度も袖を通さないまま帰国の途に着くことがあった。

バッグやアクセサリーだってコーデに合わせて何個も持っていった。雨に備えて雨用の靴、レインコートを持って行ったこともある。

苦い経験を繰り返し、そして旅の達人たちのテクニックを参考にしながら、私なりの持ち物リストが完成した。

旅の持ち物リストは1日にして成らず。
冒頭の言葉は決して比喩ではない。旅経験を積むことで自分にとって必要なもの、必要でないものが見えてくるはず。旅の持ち物リストは旅人の数だけあるのだから。

さて、次のプライベート旅は夏の気配がまだ残る、初秋を予定している。
訪問国の気候と目的に合わせてリストを見直すとしよう。

それもまた、あたし的旅の楽しみのひとつなのだ。

おだりょうこ

猫と旅、音楽と映画で形成されたライター&エディター。旅欲が止まらない旅ジャンキー。雑誌編集、テレビ局勤務を経てフリーランスに。料理は作るの食べるのも得意だったりする。