あのころの原宿とZipper・SWIMMERの思い出

個性を主張するファッションに、カラフルな雑貨。

柄×柄は当たり前。
引き算はせず、全部盛りで。

鮮やかな原色からゆめかわいいユニコーンカラーまで、原宿にはキュンとする“KAWAII”が溢れていた。

今回はわたしたちが青春時代を過ごした、“あのころの原宿”の思い出を振り返ってみる。
BGMはぜひ、きゃりーぱみゅぱみゅで。

原宿系ファッションが青春だった人、集合!

2024年現在の竹下通り入り口

あのころ、わたしたちの青春は原宿にあった。

原宿系ファッションや文化の中心といえば、王道は竹下通り。
それからラフォーレ原宿、裏原・キャットストリートのあたりも外せない。

あの一帯を歩くだけで気分が上がったし、個性的な原宿ファッションをはじめ、雑貨ショップのユニークなアイテムにも魅了された。

年代にすると、わたしがよく訪れていたのは2006年〜2014年ごろ。

当時はファッション雑誌『Zipper』が刊行されており、美容室で初めて手に取ったわたしはあまりのかわいさに衝撃を受けたものだ。

原色がふんだんに使われたファッション。
重ね着やフリルをこれでもかと取り入れて、柄に柄を合わせるのも当たり前。
一つひとつのアイテムのディティールにも隙がなくて、全部カワイイ。

特に『Candy Stripper』や『RNA』など、原宿系の代表ともいえるブランドのアイテムは、それまで洋服選びの感度が鈍かったわたしを強烈に惹きつけた。

今と違ってインフルエンサーの台頭がまだない時代。
雑誌は貴重な情報源で、流行の発信にも欠かせない存在だったように思う。

当時のわたしの憧れの象徴といえば、Zipperの読者モデル“パチパチズ”
みんなオシャレでアイコニックで、毎月雑誌を購入するほど大好きになった(今では世界で活躍するきゃりーちゃんもよく登場していた)。

わたしが特に推していたのは、ストリート系ファッションが得意なAYAMOちゃん。
普段着ない系統だったにも関わらず、コーデの仕方やヘアスタイル、メイクの雰囲気が刺さった。

毎月のスナップを切り抜いては、ノートに貼ってデコる時間が至福のとき。
今でも部屋のどこかには保管してあるから、今後掘り出せたらじっくり眺めて浸りたい。

AYAMOちゃんといえば、AMOちゃんとのコンビ“AMOYAMO”のファンだった人も多いんじゃないかな?
スイートでガーリーなファッションが素敵なAMOちゃんは、『MILK』のお洋服が大変よく似合っていたのが印象的。

ちなみに“ゆめかわいい”と呼ばれるカテゴリが出てきたのは2013年ごろで、AMOちゃんがブログで使ったことのがブームのきっかけとされている(パステルカラーやユニコーンがアイコンで、今回のトップ画像もゆめかわいい概念を意識してみた)。

なおZipperは2017年12月を最後に休刊したが、2022年に一度復活して話題に。
時が経っても、わたしたちのバイブル的存在の雑誌である。

100均で我らがSWIMMERグッズを発見

ここまでファッションについて語ってきたが、原宿でカワイイものといえば雑貨も外せない。
なかでも『SWIMMER』の人気は、Zipper世代なら共感してくれるはず!

SWIMMERはコンセプトに“ノスタルジックキューティ”を掲げ、オトメゴコロくすぐる文房具や雑貨で人気を博したショップ。
2018年1月に惜しまれながらも一度はブランド終了となったが、2020年10月には販売元をパティズ(PATTY’S)に引き継いで復活している。

そして令和の今、なんと100均でSWIMMERグッズが手に入ってしまった…!

2024年3月に『キャンドゥ』から発売されたグッズの一部
※在庫により販売が終了している場合があります。

これが各110円(税込)…?

2024年8月に『セリア』で見つけたクリアファイル2種/表

※店舗により取り扱い状況が異なる場合があります。

これも…?いいんですか?

もともとSWIMMERの文房具は学生でも買いやすい価格帯だったけれど、当時は展開している店舗が限られていた印象がある。
わたしもラフォーレ原宿の地下か、代官山の本店でゲットしていた。

身近な100均で手に取れる機会がくるなんて想像してもいなかったから、これは純粋にうれしい。
ブランドが今もなお継続してくれていること自体、決して当たり前じゃないのだから。

思えば2017年12月にZipperの休刊、2018年1月にSWIMMER展開終了と、わたしの青春だったものが立て続けになくなったのはショックだったな。

“好きなものは存在するうちに手に入れる・体験する”というわたしのポリシーは、もしかしたらこの体験にも裏付けされているのかもしれない。

いつまでも心の聖地、原宿。

2024年現在のJR原宿駅竹下口

あのころ、原宿系のファッションや文化に魅せられたわたし。

大人になっても心のどこかに当時の自分がいて、大好きだったブランドやパチパチズのみんなを見かけると今でもうれしくなる。
それはきっと、原宿系に魅せられたあなたも同じなのでは?

ちょうどこの記事を書く少し前、偶然にもSWIMMERのPOP UP SHOPに出会った。

テンション爆上がりで見ていると、10〜20代前半くらいの女子2人組も惹き寄せられてきて、
「え、懐かしい!」「カワイイ〜!今もあるんだね」と声を弾ませていたのが印象的だ。

わかるよ、うれしいよね。
SWIMMERっていつ見てもやっぱりカワイイよね。
てか、めっちゃ若そうな子たちでも「懐かしい」になるくらいずっと人気なんじゃん!

わたしにとって、原宿の文化は青春。
あのころの「KAWAII」が現在進行形で肯定されていることに、勝手ながらなんだか誇らしい気持ちになった。

ゲットしたSWIMMER×サンリオコラボのシークレットチャーム。キティちゃんが出た!

そういえば、先日公開された下記の記事はもう読んだだろうか。

キュンとするデザインの憧れショッパーの数々に、「そうそうそう!!」と懐かしくなるはず。
まだ目を通していなかったら、これを機に読んでみてほしい。

それから原宿のご近所、渋谷・道玄坂について語られている下記の記事も面白い。
こちらも深く頷きながら読めるので、ぜひあわせてチェックしてみて。

原宿〜渋谷エリアには、誰しもが思い入れを抱かずにはいられない魔力がある。

織詠 夏葉

おりえ なつは。暮らしのメディア、おでかけメディアにてライターを務める。約3年間エディターやコンテンツディレクターとして稼働し、個人でも執筆活動を開始。映画や音楽、ファッション、雑貨、香水、推し活などに広く浅く興味津々。