今年、新たに始めたことのひとつが、“お菓子作り”だ。
始める前はハードルが高そうに思えたが、初心者でも作りやすいスイーツは意外とたくさんある。揃える道具も最低限で問題ない。
家事の一部になりがちな料理と違い、お菓子作りは気分転換に楽しめる趣味だ。作る時間も、そして一杯のコーヒーとともに味わう時間も、日々の暮らしを豊かにしてくれる。
お菓子作りを始めたきっかけ
元々、甘いものが好きではなかった。そのため、自分で作ることはもちろん、買うことすらもほとんどなく、コース料理の最後に出てきたデザートを特に感動もなく食べる程度だった。
ところが、そんな私が突然甘党になった。きっかけは、お酒をやめたこと。お酒を飲まずにごはんを食べるだけではなんとなく物足りなくて、試しに食後にスイーツとコーヒーを用意してみたところ、思いがけず深く満たされてしまったのだ。
こどもの頃は嫌いだったプリンが、こんなにおいしいなんて。口に入れたらとろんととろけて、香ばしい苦みがゆっくり広がる。冷たさが不快だったアイスクリームも、熱々のコーヒーと一緒に食べれば、そのひんやりとした食感が心地よく感じられた。
クレープに、チーズケーキに、ジェラートに…。次から次へとスイーツを買い求め、一口で心を奪われるような、そのおいしさに打ち震えた。そして、思ったのだ。好きなときに好きなスイーツを自分で作れたら、きっと楽しいだろうな、と。
作ったお菓子たち
まずは、今ある道具で簡単に甘いものを作りたい。そう考えた私は、調理家電に付属しているレシピ本を調べ始めた。まるっと家電に任せてしまえば、大失敗をすることもないだろう。
野菜ジュースのケーキ
そこで見つけたのが、ヘルシオ ホットクックで作る野菜ジュースのケーキのレシピだ。ホットクックの内釜に油を塗り、卵、砂糖、野菜ジュース、ホットケーキミックスをよく混ぜ合わせて流し込んだら、あとはホットクックがいい具合に焼き上げてくれる。
とても簡単なので、お菓子作りの時間があまり取れない日によく作るようになった。冷蔵庫で3時間ほど冷やしてから食べると、味が馴染んでおいしい。野菜ジュースではなく、家にある他のジュースを使ってもいい。6等分に切り分けて、夫と毎晩一切れずつ、3日間かけて食べている。
プリン
次に作ったのは、市販のものを食べてからすっかり夢中になってしまったプリン。蒸し料理が得意な調理家電、大同電鍋を使ってみた。プリンは、レシピの材料や工程が少なく作りやすい。
ただ、カラメル作りは意外と難しかった。フライパンにグラニュー糖と水を入れて加熱するだけなのだが、一向に茶色くなる気配がない。「分量に問題があるのか?」とそわそわし出した頃に、ようやくほんのり色づき始めた。なお、フライパンに焦げなどが少しでも残っているとグラニュー糖が結晶化してしまう。意外に神経を使う工程だ。
そんな苦労を経てできあがったプリンのおいしさといったら、格別だ。市販品にも負けないほどの口どけで、あっという間に食べきってしまう。
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コーヒーゼリー
簡単なので何度も作っているスイーツのひとつが、コーヒーゼリーだ。野田琺瑯(ホーロー)の保存容器で作れば、火にかけてから冷やし固めるまでの工程を、同じ容器で完結できる。
野田琺瑯公式アカウントがInstagramに投稿しているレシピの材料は水、ゼラチン、インスタントコーヒーだけだが、このままでは甘さがまったくないので、少しグラニュー糖を加えてもおいしい。できあがったコーヒーゼリーは、スプーンで粗く切り分けて器に入れ、上にバニラアイスクリームを乗せる。我が家では大容量のレディーボーデンを重宝している。
レアチーズケーキ
レアチーズケーキは、夫から大好評だったスイーツ。火を使わないので驚くほど簡単に作れる。参考にしたのは、雪印メグミルクの公式レシピ。土台部分はビスケットを細かく砕くだけなのでとても簡単だ。その上に、混ぜ合わせた材料を流し入れて、冷蔵庫で冷やし固めるだけ。レモン汁の酸味が効いた、爽やかなレアチーズケーキが完成した。
このときも、野田琺瑯の12cmの丸型容器を使用した。2人分のスイーツを作るのにちょうどい大きさで気に入っている。
ベイクドチーズケーキ
焼き菓子にもチャレンジしようと思い、作ってみたのがベイクドチーズケーキ。『大人気YouTuber “cook kafemaru”の 世界一作りやすいおうちスイーツ』という本に載っているレシピで簡単にできた。この本は、初心者でも少ない道具で簡単に作れるレシピが満載なのでおすすめだ。
アルミベーキングカップが近所のスーパーで見つからず、アルミホイルでカップを作った。見た目は不格好だけれど、パクパク食べられてコーヒーにとても合う。
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揃えた道具
お菓子作りを始めるために新たに買い足した道具は多くない。
購入してよかったのは、ハリオのレンジフタ付き耐熱ガラス製ボウル。ボウルに入れたバターなどを電子レンジで温め、そのまま他の材料を加えて混ぜる、という工程がよくあるので、電子レンジに対応しているガラス製ボウルはあると便利だ。
貝印のケーキ型も2つ購入したが、まだ焼き菓子をあまり作っていないため未使用だ。
この記事で紹介したスイーツは、泡立て器、ざる、ゴムベラなど、自炊をするなら大抵揃っているであろう道具だけで作ることができる。もし家にない場合は、100円ショップなどでコストを抑えて買い足すことも可能だ。
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“食後のお菓子”がある暮らし
夕食後、お腹が落ち着いてきたら、部屋の明かりを落として小さな間接照明をつけ、ランタンに火を灯す。ジャズを流し、お香を焚いたら準備完了だ。
ハンドドリップで丁寧にコーヒーを淹れ、作っておいたスイーツをソファーテーブルに並べる。夫と何気ない会話をしながら、夜が更けていくのを楽しむ時間。一日の終わりにそんな楽しみがあれば、仕事だって家事だって頑張れる。
愛犬がソファに飛び乗り、私たちの間にすとんとおさまる。次に作ってみたいスイーツを思い浮かべながら、最後の一口を味わうあたたかな夜だ。