最近、仕事への集中力が下がった気がする。
これではいけないと思ったわたしは、“ポモドーロ・テクニック”という時間管理方法を取り入れ、仕事時間と休憩時間を意識してみることにした。
ポモドーロ・テクニックを実践するためにさまざまなタイマーを試したが、どれもしっくりこない。そこで、勉強時間を測る機能に特化した学習タイマーを導入してみたところ、集中力が上がったのだ。

わたしのこと
- 年齢:30代
- 性別:女
- 職業:ライター
- ライフスタイル:誰かと同居、インドア派、リモートワーク、、朝型、自炊派
仕事の集中力を上げるために“ポモドーロ・テクニック”を使いたい

わたしの仕事は主にWebサイト向けの記事を書くライター。情報の流れが早いWeb記事は、仕事をいただいてから3営業日以内に提出するなど、締め切りが短い場合も。だからこそ、いかに集中して文章を仕上げるかが勝負の一面もある。
ところが最近、集中力が下がってきた気がする。おそらく、新しく始めた仕事のやり方に慣れていないからだと思う。想定した以上に時間がかかっている焦りから、休憩を取らずに仕事を続けてしまい、疲れも溜まりやすくなっている。
なんとかしなければと考えていると、ライターを始めたころに使っていた“ポモドーロ・テクニック”という時間管理方法を思い出した。“ポモドーロ”は、イタリア語でトマトを意味し、発案者であるフランチェスコ・シリロがトマト型キッチンタイマーを使って作業を管理していたことに由来している。
ポモドーロ・テクニックのやり方
- タイマーを25分にセットし、仕事や勉強など1つの作業に集中する。
- タイマーが鳴ったら、3〜5分間の休憩を取る。
- 作業と休憩を4回繰り返したら、15〜30分間の長い休憩を取る。
(参考文献:フランチェスコ・シリロ(2019)『どんな仕事も「25分+5分」で結果が出る ポモドーロ・テクニック入門』.株式会社CCCメディアハウス.Kindle版)
ポモドーロ・テクニックを使っていたころは、執筆時間と休憩時間のメリハリがついて、集中して記事を書けていた記憶がある。初心にかえってポモドーロ・テクニックを再び実践してみることにした。
ポモドーロ・テクニックで使ったタイマー5つ
ポモドーロ・テクニックに使うタイマーの種類は、トマト型キッチンタイマー以外でもいい。そこで、改めて自分に合ったタイマーを色々試してみることにした。
1. Chrome拡張機能
Google Chromeブラウザにインストールするだけでさまざまな機能が追加できる、Chrome拡張機能。ポモドーロ・テクニック用のタイマーもあるので試してみた。
メリット
- パソコンさえあれば、無料で利用可能。
- 作業記録をデジタルで収集できるため、進捗管理に便利。
デメリット
- パソコンが必須なので、アナログ作業時には不便。
- 拡張機能を最小化していると、時間をはかるタイマーが見づらい。
やはり、無料で使えるのはありがたいポイント。ポモドーロ・テクニック用に特化していて、作業記録をデジタルで収集できるので進捗管理もしやすい。どの作業にどれくらい時間がかっているかがわかると仕事のスケジュールが立てやすくなり、見返すと達成感も味わえる。
ただし、拡張機能を最小化していると、時間をはかるタイマーが見づらいものや、見えなくなってしまうものもあった。個人的には、作業時間が見える方が、残りの時間を意識するので集中しやすい。
また、わたしの場合、ノートにアイデア出しをしたり、文章の骨組みを作ったりなど、アナログ作業もするのでパソコンを開かなくても使えるタイマーの方が向いていそうだ。
2. iPhone純正タイマー

iPhoneにもポモドーロ・テクニック用のタイマーアプリがあるが、今回は初めからインストールされている時計アプリ内のタイマーを使ってみる。時間設定はアプリ内に記録できるので、作業時間25分と休憩時間5分をあらかじめ準備しておいた。
メリット
- 初めからインストールされており無料で使える。
- シンプルで使いやすい操作性。
デメリット
- iPhoneの通知や他のアプリに気を取られる恐れがある。
- 常時表示しない機種は、作業時間を確認するときに一手間かかる。
iPhone純正アプリならではのシンプルな機能と直感で使える操作性は、繰り返し時間をはかるのに向いている。しかし、わたしの意思が弱いので、ついiPhoneの通知やSNSなどが気になってしまう。集中するためのタイマーで気が散ってしまい本末転倒だ。
3. スマートバンド

スマートバンドとは、フィットネスや健康管理を目的としたウェアラブルデバイス。ポモドーロ・テクニック用のタイマーがあらかじめ搭載されている機種もある。今回は、普段から身に着けている『Xiaomi Band 6』のポモドーロタイマーを使ってみた。
メリット
- 振動でタイマー通知を受け取れる。
- 腕に着けるため場所をとらない。
デメリット
- 機種によっては操作が面倒なものもある。
- 常時表示しない機種は、作業時間を確認するときに一手間かかる。
振動でタイマー通知が来ることや、場所を取らないことなど、腕に着けるスマートバンドならではの使いやすさがある。
ただ、わたしの使っている『Xiaomi Band 6』は安価な機種なので、タイマーとしては使いにくい部分があった。例えば、ディスプレイサイズが小さく操作範囲が狭いため、ポモドーロ・テクニック用のタイマー設定がしづらいのだ。時間をはかるためのタイマーに時間を取られてしまってはもったいない。
4.キッチンタイマー

基本に立ち返って、料理中の時間管理に使うキッチンタイマーも試してみた。今回は元々持っていた、タニタのデジタルタイマー『でか見えタイマー TD-384』を使う。ボタン操作で時間を設定するタイプだ。
メリット
- 取り扱い場所が多く安価なので、手軽に購入できる。
- 操作が直感的であり、デジタルスキルに関係なく使いやすい。
- 他の作業に気を取られることなく、単機能で集中できる。
デメリット
- 機種によってはアラーム音が大きい場合がある。
- ロック機能がないので、持ち運びのときに誤って音を鳴らしてしまう場合がある。
- 長時間の設定をする場合、操作が面倒な機種もある。
当たり前だが、タイマー機能しかないので操作がシンプルで使いやすい。単機能なので、通知など気を散らす要素がないのもポイントだ。ただ、料理用のタイマーであるためにアラーム音が大きく、同じ部屋に誰かいる場合は使いづらい。
5.勉強用タイマー

日々の学習や試験勉強の時間管理に特化した勉強用タイマー。近年ではさまざまな機種が発売されているが、今回はソニックの『スティックル タイマー』を使ってみた。勉強用タイマーの機種によって、時間設定方法や時間終了の通知方法などは違ってくる。
メリット
- デスクの上で使いやすいサイズ感。
- 時間終了を光の点滅で通知するなど、勉強に特化した機能。
- ロック機能のある機種の場合、不用意に音が鳴らないので持ち運びに便利。
デメリット
- キッチンタイマーよりも価格が高い傾向にある。
- 防水機能はないので、本来の用途以外には不向き。
時間設定はダイヤルを回して使うので、長時間の設定もストレスなく行える。また、時間終了の通知をブザー音と光の点滅から選べるので、状況に合わせて設定できるのがうれしい。キッチンタイマーのような単機能ならではの使いやすさと、勉強に特化した機能は、デスクワークとも相性が良かった。
唯一気になることと言えば値段だろう。国内メーカーの場合、1,000円以下の機種もあるキッチンタイマーと比べ、学習タイマーは1,000円以上する傾向にある。でも、学習タイマーひとつで集中力が手に入ると思えば、値段以上の価値があると感じた。
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本当に欲しい能力は特化アイテムが引き出してくれる
いろいろ試してみて感じたのは、特化アイテムだからこそ得られるノイズのなさ。パソコンやスマートフォンはさまざまなことができるが、通知や他のアプリが目に入ると気が散りやすい。学習タイマーの場合、学習に特化したタイマー機能しかないからこそ、集中して取り組めると思う。
学習タイマーに限らず、本当に欲しい能力は特化アイテムが引き出してくれるのかもしれない。道具選びをするときは、多機能アイテムに惑わされず、“本当に自分が使いたい能力”をよく考えて選びたいものだ。