白無地一択から変化したTシャツ選びの基準

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Tシャツの選び方が変わった。
その背景には年齢や経済的な理由ではなく、ある心境の変化があった。

「無地Tシャツばかり」からの変化

服装に関してたいしてこだわりは特にないが、Tシャツは無地のものばかりを選んできた。
シンプルなものが好きだったし、どんなシーンでも違和感なく着られるから。しかし、最近はTシャツを選ぶ基準がはっきりしてきたと感じる。

特定のブランドやデザイナーではなく、好きなバンドや飲み屋のロゴ、思い入れのある街など、自分の好きなものに関わるようなTシャツばかりを買うようになった。

いままではバンドやお店などのオリジナルグッズを買うことなどほとんどなかった。
好きなものについて話すこと自体は好きだったのだが、グッズを身につけたりTシャツを着たりするのはなんだか恥ずかしかったのだ。

それが最近は、ライブやイベントの会場にTシャツが売っていれば軽率に(もちろん喜んで)お金を出している。先日買ったロングTシャツは中学生から聞き続けているバンドのもので、10年前にライブでタオルを買って以来のグッズ購入だ。

ついでにいうとSNSでも似たような変化がある。自分の好きなことを発信する、特にハッシュタグをつけてあからさまな(本人にも届くような)形で発信するのは恥ずかしかったが、いまはどんどん発信するようになった。

Tシャツで表明したいこと

好きな店が突然閉店したり好きなグループが解散したりした寂しさ、一度解散したバンドが再結成したうれしさ、自分自身が年齢を重ねたことでわかる物事の仕組みや大変さ。

どれが決定打になったのかはわからないが、いろいろな経験をした結果「続けることや作品を発表することへの敬意を何かしらの形で表明したい、応援したい」という気持ちが強くなっているんだと思う。そのひとつがTシャツを買い、身に着けること。

最初こそ気恥ずかしさはあったが、一度行動してしまえば慣れる。むしろ快感すら感じるようになり、無地のTシャツが第一候補になることはほぼなくなった。買ったTシャツがダサくても着る、というか「ダサいところが良いんだよな」などと思いながら着るようになった。

こうして「シンプルで着回しやすいかどうか」というTシャツ選びの基準は「自分の応援したいものかどうか」に変わった。たかがTシャツの話かもしれないが、ここにはけっこう大きな心境の変化があるのだ。

画像:Alterio FelinesによるPixabayから

荒井 貴彦

ビジネス分野を中心にライフスタイル系、医療系などの記事を執筆。主な執筆先は「日経クロストレンド」「LIMIA」「Let’s Enjoy東京」。ビジネス分野では記事の執筆だけでなく資金調達サポートも行う。