2024年3月。私たち夫婦は結婚1周年を迎えた。
「学生のときだったら友達にすらなってないよね」とお互いに認めるほど真逆な私たちがなぜゴールインしたか、せっかくだからこの機会に振り返ってみることにした。そして、夫にもいろいろ聞いてみた。
わたしのこと
- 年齢:30代
- 性別:女性
- 職業: トラベルコーディネータ、ライター
- ライフスタイル:0歳息子と家族3人暮らし、アウトドア派、リモートワーク、夜型
動き出したきっかけ~timing(タイミング)~
私たちは出会って10日で交際が始まり、4ヶ月で同棲生活がはじまった。
はじまりは、掲示板の書き込みだ。お互いにワーキングホリデーをしに、オーストラリアに来ていた。当時オーストラリアには、多くのワーホリメーカー(ワーキングホリデービザを使って海外に滞在している人のこと)が利用している情報収集用のネット掲示板があった。
当時ゴールドコーストにいた私は、別の土地へと移り住むことを考え情報収集をしていた。私の希望の移り先はワーホリメーカーが少なく、仕事や住む場所についての情報がほとんどない状態。そこで、その土地に滞在しているという“彼”を掲示板で見つけたのだ。
彼は、私が滞在していたゴールドコーストに移動したばかりで、同じく情報収集中だった。「ちょうどいいじゃん」。そこから連絡を取り始め、私たちの運命は動き出した。
お互いのこと
【趣味】
- 私:海外旅行、海
- 旦那:バスケットボール、サーフィン
【出会う前の休みの日の過ごし方】
- 私:お酒、クラブ
- 旦那:バスケットボール、サーフィン
【嫌いなもの・こと】
- 私:家にこもること
- 旦那:お酒、クラブ
第一印象はお互いにマイナス
掲示板でのやり取りをしばらくしたあと、お互いに同じ地域に滞在していたこともあり、直接会って話をしてみることになった。
警戒心MAXだった私はお迎えのお誘いも断り、住んでいた地区も偽り、とにかく人気の多い繫華街のど真ん中で待ち合わせた。そしてそこに彼が現れた。
「え、子どもじゃん」
それが私の彼に対する第一印象だった。彼は私の3個下で、ベビーフェイスも相まって年下感に磨きがかかっていた。それに加え、スーパーシャイボーイ。食事をしている間喋っていたのは9割私だった。
そして彼は彼で、「色黒金髪の陽キャが来た」と思ったそうだ。
【Q. お互いの第一印象は?】
- 私:子ども、無口
- 旦那:色黒金髪プリン、陽キャ
元日という圧に耐えられず“告白OK”
お互いに現地の友達がいなかった私たちは、2日に1回のペースで遊ぶようになった。変に気遣うこともなく、後輩といるような感じで気が楽だったのを今でも思えている。
そして一緒に年越しを迎えた正月。私は彼に告白された。
後々旦那にも伝えたが、私は当時彼を恋愛対象として見ていなかった。しかし、1月1日という1年が新たに始まろうとするめでたい日に人を振ってしまったらどうだろう?
私の新年が気まずい感じにはじまり、彼は気分の悪い新年を迎える。そんなことを考えていたらいつのまにかOKしていた。
1月1日に告白されていなかったら、また運命は変わっていたのだろうか?
勘違いから始まった同棲生活~happening(ハプニング)~
交際後4ヶ月で同棲がはじまったが「一緒に住みたいね」「同棲しよう」という会話をした覚えがない。
元々当時住んでいた場所から、ほかの土地に移動予定だった私は「●●に引っ越すよ!」と彼に伝えた。そしたら彼から「俺も住みたい!」と返ってきた。
私はてっきり“俺も同じ土地に住みたい”のかと思い「いいんじゃない」と答えたが、話をしているうちになんだか話がかみ合わず様子がおかしい。
彼の言う「俺も住みたい」は「俺も(一緒の家に)住みたい」の意味だったのだ。ウキウキしながら一緒に住む家を探していた彼の姿を見てしまい「そういうつもりじゃないんだけど」とは到底言えなかった。
この勘違いこそが、結婚に繋がる第一歩だった。
大変だった海外生活が距離を縮めた
新しい土地に移動してからの生活はお互いに大変だった。とくに新しい職場になれることに必死で、お互いに毎日心を折られながら帰宅していた。
そんなときにお互いがお互いの支えになって、少しずつ信頼関係が築かれていった。「日本に帰国する前にオーストラリアを車で一周しよう!」という2人の約束が、頑張る理由のひとつになっていた。
とはいえ出会って数ヶ月の人間同士が100%順調にいくわけもない。喧嘩もそれなりにあり(実際は私がひとりで怒っていただけ)、家出をすることもあった。
しかし短気な私とは違い、彼はかなり温厚。私が悪くても、まずは彼が謝ってくれ仲直りをする。(これを書きながら、私は反省している)
【Q. 私は優しい?】
旦那:出会った中で一番理不尽な人間(笑)。
自分と真逆な性格が妙に心地いい~feeling(フィーリング)~
約1年のオーストラリア生活が終わり、2人で日本に帰国した。彼は元々香川に住んでいたが、私が住んでいた東京に引っ越し、日本での同棲をスタートさせた。
都会に憧れ上京した私に対し、彼は都会が苦手なタイプ。満員電車、人の歩く速さ、空気が合わず東京での生活は苦労したそうだ。
日本に帰国し、私の友人とも対面するわけだが、そのうち2人をブラックリスト入りしている(友人もそれを知っている。笑)。
というのも、私がこの2人と一緒にお酒を飲みに行った日は、酔っぱらって帰る確率が高い。
お酒を一滴も飲めない彼は、翌日身体に残るお酒の臭いも、“最後の一杯”が長くなることも理解できないという。そして、とどめと言わんばかりに、二日酔いで使いものにならない私に頭を悩ませる。
それを聞いて私はまたケラケラ笑う。性格の違う彼と一緒にいるのがとても心地いい。
【Q. 相手の変だなと思うところは?】
- 私:アラームを端数刻みで設定するところ(5分とか10分ではなく、3分とか7分とかで設定)
- 旦那:食べかけのクッキーをティッシュで包んで置いとくところ
性格の違いを受け入れる方法
“価値観の違い”は、人間同士がすれ違う原因のひとつでもある。
私は昔の上司に「理解できない相手を理解する必要はない。そういう考え方もあるんだと思うだけでいい」と教わったことがあり、それを教訓にしている。考え方や価値観の違う相手がいても、この考えのおかげで気持ちが楽になる。
いつだか、彼が私を怒らせた日があった。私はすっかり忘れていたのだが「なんでそんなことで怒るの?」と彼に聞かれたときに、私は「人によって怒る基準のものさしが違うでしょ」と答えたそうだ。
彼はその言葉が印象に残ったそうで、私の何かを理解できないときはまずはこの言葉を思い出すようにしているらしい。
私と彼は仕事に対する考え方や、お金対する考え方、物事の進め方、そのほかにもたくさんのことに対する考え方が違う。「こうするほうがよくない?」と思うことがあっても、できるだけ口を出さないようにしている(彼からしたら出しているのかもしれないけれど)。
理解できないことは無理に理解せず、「相手に迷惑をかけない」「相手をリスペクトする」のふたつが守れていればお互いによしとしている。
【Q. 相手の性格をひと言で表すと?】
- 私:スーパーマイペース
- 旦那:喜怒哀楽が激しい。ジェットコースターのよう。
“3つのing”は本当だった
恋に落ちるには、Timing(タイミング)、Happening(ハプニング)、Feeling(フィーリング)が重要だといわれることがある。昔の私は「なんだそれ」と笑っていたが、振り返ってみればその“3ing”をしっかり踏んでいた。
オーストラリアという場所で出会ったタイミング、話の内容を勘違いして同棲がはじまったハプニング、そして彼といる居心地のよいフィーリング。真逆な私たちが結婚できたのはきっと3ingが揃ったからだろう。
もし日本で出会っていたら、おそらく友達にすらなっていない。「同じクラスにいたら嫌いなタイプ」と彼からは言われている(笑)。
【Q. 結婚してよかった?】
- 私:Yes
- 旦那:Yeeeeeees ※回答まま