フリルとレース、ときどきヒョウ柄。40代の私が好きな服を着る理由

好きな服を着た日は、一日中楽しい気分になる。逆に、朝時間がなくて微妙なコーデになった日は、一日中なんかモヤモヤする。

私はファッションに気分を左右されやすいタイプなのだ。

だから、TPOとか年齢とかはあまり考えず(最低限のマナーは守ってるつもりだけど、どうかな。非常識になってることもあるかも…)、好きな格好をしている。

基本的にはシンプルでカジュアルなテイストが好きなので、Tシャツやニットにデニムみたいな感じが多いんだけど、長年愛してやまないのが、フリルとレース(ときどきヒョウ柄)だ。

スカートを履きたかった子ども時代

子どものころの私は、つねにショートカットにショートパンツにスニーカーといういで立ちだったから、よく男の子に間違われていた。

これは「子どもは元気であることが大事なんだから、髪をのばしたり、スカートをはいたりしなくていい!」という、完全にかたよった我が母の趣味によるものだったのだけど、残念ながら私自身はまったく元気な子どもじゃなかったため、活発っぽく見られることがめちゃくちゃに嫌だった。

同い年の女の子たちが着ているワンピースやスカートが羨ましかったし、三つ編みやポニーテールにも憧れた。

私だって、女の子っぽい服を着たかったのだ。

ガーリーを楽しんだ10代&20代

だから、小学生くらいになって自分で服を選ぶようになってからは、ひらひらしたスカートやフリルの襟がついたブラウスなんかを好んで着るようになった。

10代後半のころは、「MILK」のフリルのミニ丈ワンピースにハイカットのコンバースとか、首元と袖口にピコレースが施されたパフスリーブTシャツにデニムみたいなファッションが大好きだったし、20代半ばのころは、いわゆる大人カワイイといわれるファッションに夢中だった。

そして40代半ばになった今でも、そういったガーリーでカワイイ雰囲気のファッションが好きだ。クローゼットには、フリルのブラウスやレースのワンピースがたくさん掛かっている(もちろんヒョウ柄のアイテムもある)。

もしかしたら年齢的にはイタいファッションになるのかもしれないけれど、そんなの全然気にしていない。なぜなら私には、フリルやレース(ときどきヒョウ柄)を愛する理由があるからだ。

なぜフリルやレースに惹かれるのか

私が長年フリルやレースを愛しているのは、単純にガーリーなテイストが好きだから、がいちばんの理由なのだけど、フリルやレースに身を包んでいると、やわらかくてふわんとした気持ちになれるから、という理由も大きい。

そもそも私はめちゃくちゃ短気ですぐにイライラするタイプなのだけど、そんな私でも、ひらりふわりとしたかわいらしいフリルや、繊細で美しいレースを身にまとった日は、いつもよりやさしい自分になれるような気がする。

つまり私にとってフリルやレースは、外見も内面も、理想の自分に近づけてくれるアイテムなのだ。

ヒョウ柄は強さをくれる

フリルやレースのやさしさややわらかさとは逆で、ヒョウ柄には強さがある。そこがたまらなく好きだ。

なんなら10代20代のころは、フリルやレース以上に好きだったかもしれない。

実際若いころの私は、ヒョウ柄のファーコート(素材違いで2着も持っていた)とか、ヒョウ柄のピンヒール(こっちも同じく素材違いで2足持っていた)とか、ヒョウ柄ってだけでもインパクトがあるのに、そこに輪をかけて強く見えるようなアイテムを好んでいた

でも最近は、ヒョウ柄を着る機会がめっきり減っている。朝、「久しぶりに今日はヒョウ柄着たいかも」なんて思って着ることもあるのだけど、鏡に映った自分を見るとなんか違う気がして、別の服に着替えてしまうことが多くなった。

これはべつに、ヒョウ柄を嫌いになったからとか、似合わなくなったからとかではなく、年齢を重ねて、強さを見せつける必要を感じなくなったからなのだと思っている。

おそらく20代のころは、自分を強く見せたくてヒョウ柄を着ている節があったのだが、40代の今は、ヒョウ柄がなくても強くいられるようになったのだ。

もちろんヒョウ柄が好きなことには変わりないのでこれからもときどき着るけれど、若いころみたいに強さを全面に押し出した着こなしではなくなるんだろうなと思っている。

ファッションで理想の自分に近づく

そう考えると、いつかフリルやレースも、もういいかなと思う日が来るのかもしれない。ヒョウ柄みたいに、もうこれがなくても大丈夫なんて思うようになるのかもしれない。

でもまあそれまでは、フリルやレースの力を借りて、理想の自分に近づこうと思う。

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執筆:おだりょうこさん
執筆:織詠 夏葉さん

イトウ ウミ

昭和生まれのフリーライター。美容系メディアを中心に取材・執筆しています。今後はエッセイをたくさん書きたい!