初めて体験した脱出ゲームが、想像以上に楽しかった

人生で初めての、脱出ゲームを体験してきた。

実際に行くまでは、興味はあるものの気恥ずかしさが先行し、「お遊び感が強くて大して面白くないのでは…」などと、うがった見方をしていたわたし。それが体験してみると、思いのほか楽しかった!

今回は自分の心境の変化を追いながら、脱出ゲームがいかに楽しかったか記してみる。

わたしのこと

  • 年齢:28歳
  • 性別:女
  • 職業:少女漫画ライター
  • ライフスタイル:誰かと同居、インドア派、リモートワーク、夜型、外食派

人生初の脱出ゲームに行くことになった経緯

年末、久しぶりに友だち3人で遊ぼうという話になったときのこと。

どこに行こうか、とそれぞれが行きたい場所ややりたいことを挙げた。
その様々な候補の中のひとつに、脱出ゲームがあったのだ。

脱出ゲームとは、仲間と協力して謎を解いて密室から出ることを目指すゲーム。
存在は知っていたが、これまで行ったこともなく、自分が行くことになるとも思っていなかった。

だが、せっかくの機会だ。
このメンバーなら楽しめるかも、と思い切って「わたしも気になってた!」と返信。

もうひとりの子も同様の気持ちだったようで、目指す脱出ゲームのお店がある浅草へと繰り出すことになった。

脱出ゲームって…行くのが恥ずかしい気がしていた

これまで脱出ゲームというと、気にならないと言えば嘘になるが、自分向けではないように感じて、遠巻きに見る対象でしかなかった。
何というか、グループでワイワイ騒ぐのが楽しい遊びのイメージがあったのだ。

わたしはあまり大人数ではっちゃけて遊ぶタイプではなく、寧ろ少人数で和やかに楽しむのが好き。
そんな自分の性格と、脱出ゲームの相性はあまりよくないのでは…と気後れしていた。

また、脱出ゲームはけっこう流行っている印象があり、安易にやりたがるのは流行に飛びつくようで恥ずかしく、素直になれない心境もあった。

そんな思いを抱えていたので、今回のお誘いにも乗るか否か少し迷った。
けれど脱出ゲームブームが始まってからそれなりに時間が経っていたこともあり、一生に一度くらいはしてみてもいいのでは、と前向きに考えることができた。

わたしにとってちょうどいいタイミングのお誘いだったと言えるだろう。

気になる中は? 今回挑戦したゲームはこちら!

脱出ゲームの詳しい内容は口外厳禁で、内部の撮影も禁止である。
やる前にタネが分かってしまったら、面白くも何ともないからだ。
なので中身の詳細はお伝えできないのだが…今回参加したプログラムとその流れをご紹介する。

今回挑戦した脱出ゲーム

他に行きたかった場所との兼ね合いで、今回は浅草にあるリアル謎解き脱出ゲームNAZO HOUSE浅草店』さんに行ってきた。

いくつか実施されているプログラムの中から、今回わたしたちが選んだのは『JACKPOT ~カジノの隠し部屋からの脱出~』

出典:リアル謎解き脱出ゲームNAZO HOUSE浅草店公式サイト

制限時間は70分で、2~6人での実施に対応している。
ただ密室から脱出するのではなく、ゲームにはストーリーがあった。

祖父からの遺言が届いた。
隠されたお宝を見つけ出せ、という内容だ。
どうやら祖父の経営していたカジノの地下に何か秘密がある様子。
祖父は一体、何の目的があって遺言を残したのか…?

このプログラムを選択したのは、難易度が5段階評価で2と、全プログラム中で最も簡単だったから。何せわたしたちは誰も脱出ゲームをやったことがない初心者だったので、一番簡単なものでも無事脱出できるか分からなかったのだ。

そんなわけでわたしたち3人は、1時間ちょっとでカジノの隠し部屋という設定の部屋からの脱出を試みることとなった。

入店からゲーム終了までの流れ

『リアル謎解き脱出ゲームNAZO HOUSE浅草店』さんは大通りに面したビルの3階にある。
目指して行かなければなかなか辿り着けそうにないその立地に、秘密の場所へ行くようなワクワク感を感じながら入店。

今回は事前に友だちが予約をしておいてくれたので、受付のお姉さんにその旨を伝えた。
事前予約でも支払いは現地だったので、予約した友人に負担がかかることがなかったのがありがたい。

受付ではまず、写真撮影が禁止のため携帯電話を含めたすべての荷物をロッカーに預けるよう、指示された。
それからゲーム中はトイレに行かれないのでトイレを済ませ、ネタバレの禁止や、謎解きの際の注意事項などの説明を受けていざゲーム会場へ。

出典:リアル謎解き脱出ゲームNAZO HOUSE浅草店公式サイト

部屋に入ってからさらに、挑戦するプログラムについての説明があった。
特に重要だったのが、緊急時の対応とヒントのもらい方、ゲームクリア時の対応だ。

どうしてもの場合は緊急用のボタンを押せば部屋から出ることができる。
それとは別に、ヒントがほしいときに押すボタンもある。ちなみにヒントは3回までもらえることになっていた。
また、謎をすべて解いたら自分で部屋の鍵を解錠する必要があったため、そのやり方も教えてもらった。

淡々と説明するのではなく、なぜこの密室に閉じ込められることになってしまったのか、スタッフさんが臨場感たっぷりに解説してくれた。
一体どんなことが待ち受けているのかと期待が高まったところで、ゲームスタート!

あとは次々と出てくる謎を皆で協力しながら解き明かしていく。
大いに悩み、驚き、喜びながら、無事部屋を脱出できたらゲームクリア。

預けておいた荷物を取り出し、受付のスタッフさんにお礼を言って退店した。

やってみたら予想外の楽しさ!

思い切って挑戦してみることにしたとはいえ、始まる前までは楽しめるかどうか不安もあった。
でも実際にやってみると、終始ワクワクドキドキで、予想外の楽しさだった!

あっという間の70分間

密室に閉じ込められるなんて、現実にはそうそう起こりえない非日常なシチュエーションだ。
しかも携帯電話もパソコンも持っていない。
実際にそんなことが起こったら嫌だけれど、遊びだから安心して夢中になれる。

ゲームのかなり初期にちっとも分からない謎が出てきた時は焦った。
このままいたずらに時間が過ぎて、ゲームオーバーしてしまうのでは!? と心底ハラハラしたものだ。
他にも、適当にあちこち触っていたら知らぬ間に仕掛けが発動していた…なんてことも。

出典:リアル謎解き脱出ゲームNAZO HOUSE浅草店公式サイト

それでも最後は、終了時間の20秒前というギリギリの時間でどうにかクリア!
3人でワイワイキャーキャー騒いでいたら、70分はあっという間だった。

今回わたしたちが選択したプログラムも、初心者向けだけあって自分に合っていたように思う。
脱出するためのアイテムやキーにカジノや宝探しの設定が上手く活かされており、謎が解けるごとにストーリーも進んでいく。
ストーリーがあることで、ただ密室から脱出するのではなく、目的ある謎解きのエンターテインメントとして楽しめた。

もちろんひとりでは脱出することは絶対に無理だった。
複数人いてこそ、それも気心の知れた友人とだったから、ゲームに没頭して楽しめたのだと思う。

ちなみに終わってから友人と話したら、彼女たちも脱出ゲームをやることに気恥ずかしさがあったそうだ。
「これまで何となくやってこなかったけれど、思い切ってやってみてよかった」
3人で思いを共有し、またひとつ素敵な思い出を作ることができた。

次回に向けて…

初めての脱出ゲームがとても楽しかったので、だんだん難易度を上げながらいろいろなプログラムに挑戦してみたい

次回に向けて思うことがいくつかある。

まず、腕時計を持参すること。
携帯電話を持ち込めないため、アナログの時計を持っていないとタイムリミットまでの時間が分からない。
今回はたまたま友人が時計を持っていたので助かったけれど、今度からは自分も腕時計をしていこうと思う。

出典:リアル謎解き脱出ゲームNAZO HOUSE浅草店公式サイト

それから、ヒントの使い方を考えること。
ヒントがどこの脱出ゲームにも存在する仕組みなのかは分からないが、ヒント制度がある場合は時間配分を考えて、頼るべきときには頼るように心がけたい。
意地を張って結局ゲームをクリアできなかったら、気分が盛り下がってしまう。

また、脱出ゲームで使われがちな仕掛けや謎について、少し予習をしておくのもいいかもしれない。
謎解きでは、ときには普段と違う見方をすることも大切。
下準備をせずに行くと、さっぱり解き方が分からず困惑してしまうので、知識をつけておくことも必要だと学んだ。

何事もやってみなくちゃ分からない

もしあなたが、過去のわたしと同じように脱出ゲームをやることに気後れしているのなら、「楽しいから、ぜひ気心の知れた友だちを誘って1回やってみて!」と声を大にして言いたい。

脱出ゲームに限らず、やったこともないのに何となく自分には合わなさそうと思っていることって、案外多い。
でも実は、そうやって避けてきたものの中に、楽しいことや素敵なことが隠れているのかも。

自分で自分の行動を制限せず、軽やかに生きていきたい。

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筆者:織詠 夏葉さん
筆者:イトウウミさん

逆盥水尾

さかたらいみおと読みます。昭和の少女漫画が好きで、最近はもっぱら漫画を読みふけりながら普及活動をする日々です。