就活も受験もフリーランスも「推し」が支えになった話

最初からとんでもないことを言おう。
僕は根っからの「恋愛体質」だ。

  • すぐに好きになる
  • 惚れっぽい
  • 寂しがり

こういった「恋愛体質の特徴」にはすべて当てはまる。
だが、恋愛体質といえば、以下のようなイメージがあって避けられやすい。

  • 熱しやすく冷めやすい
  • すぐ相手に依存する
  • 重いイメージがある

かつての僕も年に数回はそんな自分にウンザリしていた。
けれど、改めて人生を振り返ると、大切な場面で「好きな人=推し」の力に支えられていたことに気づく。

その後の人生にまで良い影響があったかは別として、就活では第一志望に内定、受験もどん底から現役合格を勝ち取った。
そして、フリーランスに転身した今も軌道に乗り、おかげさまで4期目を迎えている。

今回の記事では、そんな僕の「推しエピソード」と推しがいたことによる3つの変化を紹介しよう。

推しエピソード①:あの子とキャンパスデートがしたい

最初の推しエピソードは、高校3年生のとき。

通っていた現役予備校の夏期講習で、気になる人ができた。
メガネをかけていて、まじめで落ち着いた雰囲気が印象的な人だった。

ある講座の最終日、勇気を出して声をかけることに成功。
別の講座でも同じクラスになり、その子の友だちとも仲良くなった。

しかし、夏期講習が終わると彼女を見かけなくなった。
断られるのが怖くて、メールアドレスの交換もできていない。

正直つらかった。

それけど「大学で会えるかもしれない」と信じ、「推しのために」とがんばった。

朝から晩まで自習室にいたのはもちろん、予備校が開く前には2時間ほどマクドで勉強。
これが労働時間なら、ブラック企業でしかないけど。

その甲斐もあり、センター試験(今でいう大学入学共通テスト)本番は夏前の模試と比べて170点も上がった。

高校の先生からは「国公立行くなら現役はあきらめろ」なんて言われていたけど、「もしかしたら、後藤はやってくれるかもしれない」と思ってくれるようにまでなった(後日談)。
偏差値は半年で10も上がったし、「おしの ちからって すげー!」状態。

以前の記事で書いたように、国語が最後までダメで志望校を変えることになったけど、これが「推しとの再会」の伏線だった。

Re:ラブストーリーは突然に

2次試験の本番まで、あと2週間。
とある国公立大学に向けた、対策講座が開かれた。

座席を確認し、扉を開けると…。
なんと、そこに「推し」がいたのだ!

「後藤くん、久しぶり」

しかも、推しのほうから声をかけてくれた。
会えるだけでうれしいのに、覚えてくれているとは!思わず昇天しそうになる僕。

時期が時期だから、応募した大学の話になる。
このとき、正直耳を疑った。

前期・中期・後期すべて、受ける大学が同じ。

こ…これは、運命なのでは…!?

学部こそ違ったものの、彼女とキャンパスライフを送れるかも!
そう思っただけで、レッ⚪︎ブルを飲んだあとのようにエネルギーがみなぎった。

メールアドレスも交換でき、勉強の合間に1日1〜2通ほどのやり取り。
その時間が、ただひとつの気分転換だった。

けれど、その夢は1ヶ月もしないうちに幕を閉じることとなる。

リアル「さよならメモリーズ」

前期試験。正直、手応えはなかった。
問題を解きながら「オカン、受験料ムダにしてごめん」と思っていたほどに。

試験が終わってメールをすると推しも「手応え、微妙」とのこと。
「中期試験に向けて、お互いがんばろう」と交わした。

そして、中期試験の当日。
この日は前期試験の合格発表でもあった。

不合格とわかっていたけど、試験中に結果を見ると落ち込む。
だから、試験が終わるまで結果を見なかったし、推しにもメールを送らなかった。

試験が終わって、携帯電話で結果を見る。

やはり、僕の番号はない。
これはわかりきっていたことだった。

そうなれば次は、推しに結果報告だ。

「俺はダメだった。どうだった?」

送ってから30分、携帯の通知が来た。
モニターに推しの名前が表示される。

「わたし、受かったよ!」

この瞬間に「推しとキャンパスデート」という夢は儚く散った。

そのあとは紆余曲折あり、告白したがフラれた。
しかし、僕は「現役では無理」と半年前に言われていた、中期試験の大学に合格した。

これも推しのおかげだ!改めて「ありがとう」と言いたい。

推しエピソード②:マッチングアプリで初の脈あり

就活時代も推しに助けられた。

厳しい家庭環境で、自己肯定感がマリアナ海溝並みに低かった自分。
「就活で行きたい企業」と言われても、ピンとこなかった。

そんな僕は「親を悲しませない、行けそうなところ」ばかり応募していた。

消極的だったし、熱量もない。
僕が人事だったら、間違いなく採用したくない。

そんな僕が、「推し」との出会いを境に状況が一転。
行きたい企業が見つかり、内定も獲得できたエピソードを紹介しよう。

マッチングアプリとの出会い

就活より少し前、友だちの紹介でマッチングアプリをはじめた。

今でこそ、20代の出会い方の主流だが、当時はまだ会員数も少なく、巷では「出会い系アプリ」と言われ訝しげにされていた。

しかも、当時の自分は大学院生。
結婚を見据えた出会いを探す人からは、見向きもされなかった。

とはいえ、そんな僕でも数人とマッチングできた。
そのうちのひとりが「推し」である。

推しとは趣味や好きなバンドが似通っていて、楽しくやり取りを続けることができた。
彼女は社会人だったが、同い年ということもあって共通点も多く話が弾んだ。

学生でお金もなかったけど、就活解禁前に一度飲みに行った。
ここでも話は盛り上がり、いっしょにいて楽しかった。

2回目はドライブに行き、自然を楽しみながらふたりの時間を過ごした。

その後、本格的に就活がはじまると会えない日が続いたが、4月に桜を見に行くことに。
1ヶ月半ほど会えなかった期間も毎日のようにLINEは続いていた。

推しの力で、第一志望から内定…!?

桜を見に行った日、彼女には明らかな変化があった。
そう、今までにはなかった推しの発言・アプローチの数々…!!

  • 「来月、いっしょにイベントに行かない?」
  • 「ゴールデンウィークも会いたいな」
  • しかも、この日も夜勤明けに予定を調整してくれていたことが発覚

「こ、これがフラグというやつか?」

医療従事者だった推しが、仕事についてうれしそうに話すのが印象的だった。
患者さんの笑顔を見たときの喜びを、感情豊かに話してくれた。

「俺も推しのように、自分の仕事に誇りを持ちたいな」

そう思った僕は、小さい頃から好きだった自動車業界への応募に舵を切った。
そして、推しと会った数日後に「この会社に行きたい!」と思える企業と出会えた。

そして、何かが変わったかのように、就活はうまくいきはじめた。

  • 第二希望の担当者から、苦手だった面接で褒められる
  • 4月中に2社から内定獲得
  • 第一志望の企業から直接推薦をもらう

推しからの後押しもあり、自信満々で面接に臨めるようになったのが理由だろう。

そして、就活が休みのゴールデンウィークに推しとのデート。
その日のうちに告白し、お付き合いすることに。

その後は第二志望、第一志望ともに内定を獲得。
あのとき推しがいなければ、どのように就活を終えていたんだろう。

推しエピソード③:妻と駆け上がったフリーランス

ところがその後、僕は第一志望で入社したその会社でパワハラを受けてうつ病になってしまう。
療養を経て、フリーランスとして働くことになった。

ライターやSNS運用のサポートをしながら、自分のブログやSNSでうつ病について発信している。
そんなフリーランスになってからの推しエピソードは、2023年7月に結婚した妻との出会い。

推しのカミングアウトと同棲

妻と付き合いはじめたのは、2021年のクリスマス。
そこからは毎週のようにデートを重ね、少しずつお互いのことを知っていった。

今までも友だちと会うなどの楽しみはあったけど、やはり恋人がいるとがんばれるもの。
改めて、そう気付かされる日々だった。

実際、2022年の1月に過去1年でいちばんの売り上げを記録した。

ところがある日、妻は仕事のストレスと外出自粛などが重なり落ち込んでいた。
追い詰められていたのは明らかで、LINEの文面だけですぐにわかった。

早めに仕事を終わらせ、当時の妻の自宅へ向かう。
妻の話を聞いた僕は、抱きしめながらこう伝えた。

「○○がいるから、俺はがんばれてるんやで」

まぎれもない事実。
このとき、妻の目から涙がこぼれたのを、今でもよく憶えている。

そして、僕は「いっしょに住もう」と告げた。

こうして、付き合って2ヶ月目で同棲が決まり、その3ヶ月目にいっしょに住みはじめることに。
急展開ではあった。

今までとは違う「安心感」

同棲してからというものの、ますます軌道に乗り始めた。
今までの売り上げから1.5倍になり、ここ1年ほどはだいぶ安定している。

とはいえ、同棲してから1年半の間では、苦しい局面だってたくさんあった。

  • 収入がひと月でいっきに3分の2減った
  • なかなか受注が決まらなかった
  • パワハラがフラッシュバックした

でも、こんなときを「ふたりでいっしょに乗り越えた」のが今までの推しと違うところだ。

受験勉強にしろ就活にしろ、「推しのために」とひとりでがんばった。
けれど、妻とは、話し合ったりアドバイスをもらったりしながら、ふたりで乗り越えた。

先人たちがよく言う「恋愛と結婚は別」というのは、まさにこれなのかもしれない。

そして、今は新婚生活を楽しみながら、事業も1upできるよう奮闘している。

推しがいたからこそ変わった3つのこと

こうして並べてみても「推しの原動力ってすごいな」と思う。
人生のターニングポイントで推しがいなかったら、今の自分は間違いなくいない。

最後に改めて、推しがいたからこそ変わった3つのことを紹介したい。

目標ができた

まずは、なんといっても「目標ができた」こと。

受験のときは「推しと同じ大学に行きたい」という目標があったからこそ勉強をがんばれた。
フリーランスになってからも「妻といっしょに楽しい時間を過ごしたい」という気持ちで、日々の仕事に打ち込んだ。

不純な理由、なのかもしれない。
でも、目標がなかった過去と比べたら、モチベーションは天と地の差。

「目標がなくてつまらない人生」と悩む人ほど、「推しを見つける」のはどうかな?

自信が持てるようになった

次に「自信が持てるようになった」こと。

就活のとき、推しからの後押しがあってからトントン拍子で選考を通過した。
今振り返ると、下のような変化があったからだろう。

  • 背筋を伸ばして歩くようになった
  • ハキハキした声で受け答えできるようになった
  • 自分の思いを堂々と伝えられるようになった

同じ人でも、自信があるかないかで全然違う。
推しがいると、人は輝いて見えるのかもしれない。

結果を残せた

なんといっても、最後にして最大の変化は「結果を残せた」ことだ。

  • センター試験の点数が半年で170点上がった
  • 無理と言われていた国公立大学に現役合格した
  • 第一志望の内定を獲得した
  • 同棲してから売り上げが1.5倍になった
  • ここ1年の売り上げは安定している

このような結果を残せたのは、間違いなく推しのおかげ。
「あのとき推しと出会えてなければ…」と思うと、ゾッとしてしまう。

がんばるあなたにこそ「推し活」を

「後藤さんが恋愛体質だからじゃない?」こう思われた方もいるかもしれない。

けれど、僕は「恋愛相手が推し」でなくていいと思う。

アイドルでもアーティストでも、アニメキャラでも。
「この人がいるからがんばれる」と思えたら、それが生きる活力になるんじゃないかな。

  • 目標がなく、毎日がつまらないと思う人
  • がんばっているけど、うまくいかずに悩む人

こんな人ほど、推し活をはじめてほしい。
きっと、今までと違う世界が見えるはずだから。

後藤 迅斗

ライター4年目。メンタル心理カウンセラーとして、80人以上の悩みを解決に導く。うつ病で休職した経験をもとにしたブログ「じぶんぽっく」運営。「社会人の心の守り方」を発信するXは9,000フォロワー超。「Sence of...」では「人生の大きな変化」について自分らしく紡ぎます。 ブログ「じぶんぽっく」:https://www.jibun-pock.com/